第27話 夕飯(1)
「おっ! 新作来ていたのか?」
「はい! 伯父さん! お世話になります、と言うか? 俺の親父とお袋の都合で本当に御迷惑をかけます。すいません……」
俺はお仕事から車でブル、ルルル~と、帰宅をしてきた。照明伯父さんへと俺は深々と頭を下げつつ、家の両親の代わりに高校生らしく、今後お世話になります告げ、謝罪もした。
「うぅん、気にするな、新作……。堅苦しい話や挨拶は抜きだ。ここは自分家だと思って気軽に住んで生活をしてくれ」
照明伯父さんは昔のように……。
そう伯父さん家には子供は従姉の姉ちゃんしかいないから。俺は幼少期から伯父さんには大変に可愛がられていた。
それでも俺と伯父さんが会うのは。俺が小学生以来だから。伯父さんの、俺への接し方がどうなのかな? と思っていた。
そう照明伯父さんには年頃の娘……。
それも一人娘を持つ身だからね。思春期の男子である俺に対して少なからずは警戒をして不愛想なのではないか? と。俺は少しばかり不安でいた。
でも照明伯父さんは、俺が幼少期の頃と全く変わらない様子……。満身の笑みを浮かべつつ気さくに話しかけてくれた。
だから俺は伯父さんに「ありがとうございます!」と告げ。
「じゃ、俺、伯父さん、伯母さん……。二階で宿題とか、予習、復習するからごめんね」と告げ踵を返す。
「……ん? 新作は学校の勉強の予習、復習するのか? それは凄いなぁ」
伯父さんは、自身が着衣をしていたスーツを脱ぎつつ、目を丸くしながら俺に尋ねてきた。
「うん」
俺は伯父さんの問いかけに対して頷くと。
「お父さん、新ちゃん。高校から帰宅をしても、二階でずぅっと勉強ばかりしていたのよ。だから私も正直びっくりしたの。凄いでしょう。お父さん……」
俺が伯父さんへと説明する前に伯母さんも、自身の目を丸くしながら説明した。
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