第26話 お久し振りね~(4)

「あっ! 新ちゃん! 新ちゃんなのね!」


 玄関の外──。こちらの様子を何故か恐る恐る窺っていた伯母さん……。そうまるで伯母さんは何かに怯えるかのようにこちらの様子を窺っていたけれど。俺の元気で明るい声音の挨拶を聞けば。伯母さんの顔から明るさと笑顔が戻り言葉を返してくれたよ。


 だから俺は更に明るく「はい」と返事を返した。


「新ちゃん、大きくなったわね。伯母さん最初は気がつかなかったよ……」


 伯母さんは数年ぶりに会った俺──。もう既に小学生でない俺の容姿を見て驚愕した。


 そして大きくなったと褒め称えてくれた。


「えっ、へへへっ。そうでしょう、伯母さん? 俺はもう小学生ではなく、高校生なんだぜ!」


 だから俺は伯母さんに対して、エッヘン! と胸を張り告げた。


 すると伯母さんも俺の明るい様子を見て、先ほどまでの暗く、重たい顔、声音から完全に脱退……。いつもの明るい伯母さんへと戻り、明るく元気に俺と一緒でケラケラと笑いながら。


「そうなんだね、あの小さかった新ちゃんが、こなにも大きくなって、男前になったんだね……」


 伯母さんは俺の詰襟学生服姿を上から下……。下から上へと見詰め……。


 伯母さんはモテない君の、俺の容姿を褒め称えてくれた。


 だから俺は、少しばかり照れ恥ずかしくなる。


 でも伯母さんに、カッコ良くなったと褒められたから悪い気はしない俺だった。



 ◇◇◇



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