第19話 俺に許嫁が?(2)

「でもお前? 美奈子と新作の件は。俺も兄貴もお酒の席での話し……。酔った勢いでの、お互いの口約束だから。兄貴と姉やが、美奈子を新作の嫁にくれるかどうだかは解らないぞ?」と。


 家の親父さまがお袋さまへと苦笑いを浮かべながら尋ねた。


「うぅん、大丈夫」


 しかし、家のお袋さまは親父さまの問いかけに対してニコニコ微笑みながら自分の首を振り。


「あなた? この間の親戚におじさんの法事があったじゃない?」


 家の親父さまへと尋ねた。


「うん、あったけれど。それがどうかしたのか、お前?」


 そう言えば俺は法事だから来なくてもいいと親父さまに言われ、いくこともなかった遠縁のおじさんの法事なのだが。


 その時にお袋さまは伯父さんや伯母さん……。


 それか姉ちゃんと何か話をしたのかな? 俺が両親の会話に聞く耳を立てながら思案をしていると。


「あの時にね、私お姉さんと、お兄さんに尋ねられたの」


 家のお袋さまは親父さま抜きで伯父さんと伯母さんと俺と姉ちゃんの件を話したみらいだ?


「……ん? お前、兄貴と姉や、になんて言われた?」


 家の親父さまは確かあの日は? かなりお酒に酔って帰宅をしてきたから、お袋や伯父さん、伯母さんが俺と姉ちゃんのことで密談をしたことを知らないから、自分の顔色を変え尋ねたのが、二階の自分の部屋にいる俺の耳へと聞こえた。




 ◇◇◇



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