第6話情報屋の伸ばした手の先には……
「くそ、ここまで来て足取りが消えてるだと!?」
さらにキーボードを叩く音が速くなったがそれでも辿り着けなかったのか、悔しげな表情でテーブルを叩く。
「ダメだ! これ以上は追跡出来ねー!
あっちの方がおれより遥かに上手だったわコレ」
「お前ほどの腕前でも嗅ぎ付けられねぇとはな。
よほどクライアントのバック相当な怪物なんだろ」
「うげっ!? その怪物ってのは合ってるかもよ?
早速嗅ぎ付けられて警告メッセージ送り付けて来やがった!」
どうやら1台やられたようだ。画面いっぱいが腐った臓器のような何とも言えない模様が現れ、そこからさらにおぞましい形容しがたい色で文字が形作られていく。
『君たち少しおいたが過ぎますねぇ、少し不快ですよ?
これ以上嗅ぎ回るのなら深淵に呑まれて消える覚悟をしなさい ₳₩₪ψζ₢λ』
最後のは文字化けしたのか意味不明な字面になっている。おれ達が読み終わったのが分かったのか、画面からパソコン全体にこの形容しがたいおぞましい色がどんどん侵食していき最後には消滅してしまった。
そこにパソコンがあった形跡すらない、完全な無。凍り付いた沈黙に変わるのに時間はそんなにいらなかった。
【ここでSAN値チェックです。
欠片とは言え、貴方達は見てはならないものを見てしまいました。
影響は全くないとは言えないので、2人はダイスでSAN値が出来る限り削られないよう抵抗してください。
欠片レベルなのでダイスは2個です】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます