第7話

「今からクリスマスケーキ買いに行かない?」紬央がふと思いついたように言った。


「いいね!」葉綾が即答した。「どんなケーキがいい?」


「見に行こう。」紬央は笑顔で答えた。


「私が半分出す。」葉綾が財布をちらりと見て言うと、紬央は軽く頷いた。


「OK!私も半分出すよ。」紬央は元気よく返した。


「半分半分だよね?」葉綾が確認する。


「そうそう。」紬央は嬉しそうに笑った。「そうやって半分半分の関係がいいのかもね、人間って。」


葉綾は少し考え込んでから答えた。「うん、どっちかがどっちかに偏りすぎちゃうと、倒れちゃうもんね。」


紬央が頷きながら言った。「バランスが大事。」


「ケーキ買いに行こう!」葉綾が楽しそうに言い、二人は一緒に家を出る準備を始めた。


「クリスマスだから、どんなケーキでも楽しくなりそう!」紬央の目が輝いていた。


外は寒さが厳しくなってきたけれど、二人の間に温かな空気が流れていた。

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