第2話 再会と再開する物語
◇
初登校で裏道を抜けていく通学RTA走者である俺と兄貴は、旅の道連れよろしくあとに続くRTA走者と遭遇し、未知どころか既知との遭遇に至る運命に導かれたのだろうか?
後ろの馬鹿笑いを耳にしたあと、兄貴に促されるがまま振り返れば、キャラクターの濃い美女4人とご対面。
エリザベス・デビッキのようなキャプテン・マーベル、キツネ顔美人のドイツ系関西人、グンマー人、クソチビ狂犬ポメ柴と後半になればなる程に雑な紹介はともかく……兄貴、まずは誰に声を掛ける?
「おっ、あんたらよう気ぃ付いたな? なんや、うちらをナンパするんかいな? そらええんやけどな、この辺にうちらを連れ込めるラブホなんてあらへんで?」
いや、声を掛けるまでもなく想像通りのドイツ系関西人から口火が開き、運命に導かれるがままに下ネタをぶっ込まれた件について?
どうするもなにも、答えは決まっている。
「チェンジ」
「こらー!! かわいくて美人なうちがチェンジなんてありえへんやろ!? なんや、トラチヨ、うちに喧嘩売っとるんかワレ?」
「「「「「「HAHAHA!」」」」」」
笑いのタイミングも(朝の)8時だよ、全員集合!
兄貴と一緒に宝島ステップを踏みながら彼女たちに近付く不審者ムーブにより、腹を抱えて笑われたのは言うまでもなく、この物語はどうなるか俺にはわからない。
流れに身を任せるて漂っていこうぜ?
「トラチヨ、前世ぶりやな?」
「ウィラ、老人ホームならそこの角を曲がって右だ。兄貴、ついでに110番」
「トラ、只今の時間は0750だ」
「うちはボケてへんわボケ! 先生、そら117やから!」
「「「「「「HAHAHA!」」」」」」
この物語は、このままだと一向に進まないので時計の針を進めよう!
前前世、前世で運命に導かれるがまま、不思議なご縁によって再会して物語は再開する!
こういう感じでカットしないと更新はおろか、完結に至れない可能性もある作者の書く体力不足で息切れ必須。
面倒な時はそうだな、とりあえず時計の針を進めよう!……って、これ、創作論的なエッセイじゃなかったね? HAHAHA!
とりあえず再会して雑談してから再開!
————3
————2
————1
————Action!
「ごめんなさい、あんたがうちのこと好きなの……わかっとった!……せやけどな……」
「ウィラ、それ前前世でやった」
「「「「「「HAHAHA!」」」」」」
「せやな、ほんでこのあとあれやろ?」
遠い遠い過去の記憶を継承された現世ならではというのか、前前世のネタを擦られ今や笑い話になるわけで、当然のように唯一無二なペンネームの人がなにをやるのか……知ってる人は知ってるよね?
そう、あの人の出番だ!
「オッラ! みんな、また会ったね!? 今生も楽しんでいこうぜ? それじゃ、アディオース!!」
情熱のラテンの風と共にどこからともなく現れた色男、それはラティーノ!
彼こそがすべての元凶か、この物語でもこのムーブ!
そして意味深な一言を遺して情熱のラテンの風と共に去りぬ……って。
「「「「「いや、誰だよお前(誰やねん)!?」」」」」————。
◇
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