第10話 告白

「おはよう」気持ちよく寝ているとインターホンが鳴り玄関先からから声が聞こえてきた。

「ゆあとるなか!おはよう」

「おはようともき」

「おはようともき兄ちゃん」

「おはよう2人とも!朝ご飯は食べた?」と聞くと2人は明るく食べたと答えた。

「そっか!なら僕は今から食べるところだからちょっと待っててね」

「うん!」2人に待ってもらっている間に僕は制服に着替え朝ご飯を食べた。

「じゃあ、行こっか」部屋から出ようとした時、そこには椎名さんがいた。」

「最近、学校で話せてないから今日一緒に登校しようと思って来たんだけどその人はゆあさんですよね?」

「あぁ、この子達とは親戚なんだ。僕のお父さんの再婚相手のお子さんでね」

「なるほど!そうでしたか」

「うん!良かったら一緒に登校する?」

「いいの?」

「もちろん!ゆあにも早く友達作って欲しいしね」

「いいよね?ゆあ」

「良いに決まってるじゃん!」

「それで、この子は誰?」

「あたしの妹のるなだよ」

「るなちゃんね!はじめまして、もみじです!」

「はじめまして、るなだよ!」

「もみじ!そろそろ行かないと遅刻するよ!」

「それは大変!またねるなちゃん」僕たちはギリギリ遅刻せずに済んだ。

「もみじ、良かったらライムしない?」

「いいよ!」こうして僕ともみじはやっと連絡先を交換することが出来た。

「じゃあ!また後でね」

「うん!またね、もみじ」ホームルーム始まる寸前で教室に到着した。

「相澤来るの遅いぞ!」

「すみません」

「ともき、遅かったね」

「まあね」

「サボり?」

「ちょっと家を出るのが遅かっただけだよ」

「そうなのね」

「こらそこ!静かにしろ!これから大事な連絡するんだ」

「大事な連絡ってなんですか?」

「だからそれをこれから話すんだよ。話を遮らないでくれ!」

「すみません!」

「話を続けるが、来週から夏休みに入る訳だが毎年恒例の混合合宿が行われることになった。明日、グループを決めてもらうのでそのつもりでいるように!なお、グループは学年別だがクラスは混合だ、これを機会に友人や、なかなか話す機会の少ない先輩や後輩とも親睦を深めるように!連絡は以上!授業を始める!」

4限目終了後。

「ねぇ、ともきくん。大事な話があるの特別教室棟の踊り場まで来てくれる?」

「分かったよ、めあ」めあに呼ばれて指定された場所へ向かった。

「おまたせ」

「来てくれてありがとう、ともき」

「大事な話ってなに?」

「それは私とあなたの関係についてよ」

「僕とめあの?」

「えぇ、実は私たちーー」

「ーー姉弟なのよ」

「何言ってるの?めあ。僕に上の兄弟はいないよ?」

「信じられないかもしれないけどこれは事実なの」

「分かった。姉さんを信じるよ」

「ありがとう。けれど人前では姉さんって呼ばないでね」

「分かった。姉さんはなんで僕と同じクラスにいるの?」

「それはね、あなたの背中を押すためよ」

「背中を押す?」

「ともき、椎名紅葉のことが好きなんでしょ?」

「姉さん、なんでそれを?」

「あなたを見てれば分かるわよ、ただね。椎名さんに気持ち伝えるなら早いほうがいいわよ」

「どうして?」

「あのね、いつまでも椎名さんがともきのこと追いかけてきてくれると思ってるの?」

「それは、」

「あの子のことが好きなら早めに告りなさい、そうでなければ諦めるのね」

「分かったよ!僕、もみじに告白する!」

「よく言ったわね!それでこそ男よ。ならさっそく呼び出しなさい私は教室に戻るから」

「分かった」そう言うと僕はライムでもみじを特別教室棟3階の渡り廊下へ来るように連絡した。

「珍しいね!ともきが私を呼び出すなんて」

「急に呼び出してごめん。大事な話があって」 僕は落ち着いて告白の言葉を伝えるための勇気を振り絞った。

「大事な話ってなに?」

「紅葉、僕は君と初めてデートした時から気になってました。家事も料理もそうだけど君と一緒に色々なことにチャレンジしていきたいと思ってるので僕と付き合ってください!」

「ともきの気持ちを聞かせてくれてありがとう!私もともきのことが好きなので是非よろしくお願いします!」

「ありがとう!もみじ」その時僕はやったーと心の中で泣け叫び号泣した。

やっとここまでたどり着くことが出来た。

「こちらこそ、これからもよろしくね!」そう言って彼女は階段を降りていった。

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モブの俺、リアルと異世界で無双する 柴咲心桜 @pandra

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