第3話 天使様との出会い

学校に登校した僕は授業が始まるまで少し時間があった為先生が来るまで寝ることにした。

「おい!相澤、起きろって」隣の席の人に起こされた。それに何やら周りが騒がしいような。

「すみません!こちらの教室に相澤智樹さんという方はいらっしゃいますか?」

「なんで天使様が相澤なんかに声掛けてるんだろう?」

「天使様は誰にでも優しいんだよ」などといった声が聞こえてくる。

「あの、相澤さんは?」

「相澤なら窓側の1番奥の席ですよ!」

「ありがとうございます」

「椎名さん、僕に何か用ですか?」

「はい!実は今日、一緒にランチでもいかがかと思いまして」椎名さんは恥ずかしそうにしている。

「なんで僕とランチしたいんですか?」

「先日のお礼がしたいのです」

「お礼ですか」なるほど。そういうことか、前に僕の部屋に尋ねてきた時からもしやと思っていたがどうやら彼女は付きまとわれているところを助けたのが僕だということに気づいているらしい。

「分かりました。どこで食べますか?」

「そうですね。スタバなんてどうですか?」

「分かりました。そこにしましょう」

「あの、タメで構いませんよ。私たちは同い年なんですから」

「そうですか、分かった。タメにするよ」

「ありがとうございます」

「それはお互い様だろ」

「それもそうですね。ではまた後ほど」

「あぁ、またな」

放課後。僕が玄関にいると椎名さんは来た。

「待った?」

「いいや、待ってないよ」

「行きましょうかスタバへ」

「あぁ、楽しみだ」こうして僕たちはスタバに向かった。歩くこと10分。

「いらっしゃいませご注文はなににしますか?」

「えっと、キャラメルフラペチーノ2つお願いします」

「かしこまりました!少々お待ちくださいませ」椎名さんは来たことあるっぽいけど僕はスタバに来たことがなかったから楽しみで仕方なかった。

「お待たせいたしまた!キャラメルフラペチーノ2点でございます。お会計は800円です」

「はい!ありがとうございます」

「美味しいね。椎名さんはスタバはよく来るの?」

「友達とたまに来る程度ですよ」

「また今度来ようね」

「デートのお誘いですか?」

「そんな大層なもんじゃないけど」

「確かにこれは美味しいのでまた飲みに来たいですね」

「うん!また一緒に来よう」

「そうですね」こんな他愛もないことを話していると時間が過ぎるのを忘れてしまいそうになる。

「今日はありがとうございました!」

「こちらこそ!楽しんで貰えたなら嬉しいかな」

「楽しかったですよ。それではまた明日」

「また明日」今日のところはこれで解散したがこの時の僕は知る由もなかった。まさかあんなことになるなんて。

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