一方通行の手紙

あかつき らいる

1通目:「事件より3日後」

 知人がやらかした事件。親殺しの殺人事件。忘れるには、どうしたらいいのかを考えて、考えて、考えた。

 私は文章が書ける。だから、というわけでもないがこの知人宛の手紙を書く。

 気が済むまで、手紙を書きまくることにした。いずれは、そのたまっていくであろう手紙を一冊の本にして、知人に渡せたらいいな。知人に届けたい。

 でも、今は、まだダメ。今は、悔しくて、知人との交流した日々の4年間を思い出してしまう。

 私のHSP特性が邪魔をして、そのせいで「くやしくて」泣いてしまう。

 「さみしい」のは、あなただけじゃないんだよ。「つらい」のは、あなただけではないんだよ。

 「くるしい」のも……。


 私は泣き虫だから、ごめんなさい。泣いています。いま。悔しくて泣いています。

 知人が泣きたくても泣けないから、その代わりに私が泣くね。


 ある時、自殺未遂したことも知っている。直接聞いたわけじゃないけど、なんとなくね。酒に酔って、真冬、路上で寝ていたことを知ってる。凍死寸前だったって、あとから聞いた。その時は偶然通りかかった人に、助けられたんだよね。笑い話にしていた、と人づてに聞いたよ。でも、本当は……、自棄になっていたんだよね。


 私の名刺、渡せばよかったね。そこには私の電話番号とメールアドレスが書いてあるから。いつでも連絡してきてって、言いだそうとして、言い出せなかったよ。


 この手紙は一方通行です。それでもいいの。

 私が書きたいから「書く」だけ。

 仮に渡せる日が来て、受け取っても、読む、読まないは自分で決めてほしい。読むを選んだのなら「最後まで」読んでください。


 タイトルはどうしようかな。「一方通行の手紙~やらかした知人へ~」。


 知人よ、あなたはどう思う? 

 やっぱり、ベターかな (泣き笑い)。

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一方通行の手紙 あかつき らいる @yunaki19-rairu

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