第3話 スライム
俺はミルフィーと共に森にまた入っていた。
「そういえばゴブリンに追われていたがなにがあったんだ」
「ああそれはこの森にあるって言う伝説のお花をお母さんにあげたかったの」
「伝説のお花?」
「うん勇者伝説の話しに出てくるお花ミナギリソウって言うらしいんだけどね」
「なんでお母さんにあげたかったんだ」
「お母さんってねからだが弱いのだけどミナギリソウなら治せるんじゃと思って」
「なるほどそれならば探してあげないとな」
そうおもいミナギリソウを探すこととなった。
木々をかき分けながら歩いていく。
そして行き止まりにたどり着くと丘の上に黄色のお花が咲いていることが分かった。
小さな一輪のお花がポツンとそこにはあった。
丘の上にあってそこまでたどり着けそうにないと思った。
だがミルフィーは諦めなかった。
土で出来た壁から掴めそうな部分を探す。
ミルフィーは壁から少しだけでぱった部分に手をかけて上を目指す。
一番下から見ても丘の上が見えるぐらいの高さだがやはり丘ではあるため落ちたら一溜りもないだろう。
そんなときだミルフィーの掴んだ部分が壊れる。
ヤバイそう思ったとき俺はスキルを発動する。
『発動:身体能力アップ』
身体能力をあげることで本来ならあり得ない体勢になることが出来た。
壁から離れなかった方の手だけでからだを浮かせることに成功をした。
ちなみに足はどちらも壁から離れている。
ミルフィーの指先が壁に埋もれていた。
ミルフィーは勢いをつけると壁に足をつける。
足に力を加えて手を離す。
ミルフィーは宙に身を投げる。
ミルフィーはまるで風を操るようにくるりと一回転をする。
そのとき下から人がみていたならきっとこう思っただろう。
風の妖精が現れたとそう勘違いしてしまう。
からだが小さく白い髪をなびかせているから余計にそう感じさせる。
だが、エルフとはむかしから妖精と呼ばれていることから案外あっているかもしれない。
そして、壁からでぱっている部分を掴む。
ミルフィーは上をみる。
もうすぐ頂上にたどり着く。
そのタイミングでスライムが現れる。
丘の上から出てきたスライムはミルフィーに向かって落ちてくる。
盾である俺は使用者のからだを動かすことが可能だ。
そのため俺はミルフィーを守るためミルフィーの右腕を動かしガードする。
スライムを掴むと壁に叩きつける。
青いゼリー状の見た目をしたスライムは飛びちる。
飛び散ったとき偶然ミルフィーの口に入る。
「うん?スライムって甘いんだね」
「突然どうした」
「いや今スライムを倒したら口の中が甘くなったからたぶんスライムを食べたんだろうなあと思ったの」
「そうかでも突然言わないでくれ驚くから」
「あははごめんね」
ミルフィーはまた頂上を目指していく。
ミルフィーの姿は砂が服にかかり衣服が壁に擦れてボロボロになっている。
それに盾をつけているから動きにくいはずなのにそれでも気にせず軽快な足取りで頂上を目指す。
そしてやがて頂上にたどり着き頂上の先端を右腕でつかむ。
力をいれてジャンプをする。
着地に成功してミナギリソウを手に入れようとする。
「ぐるおおおお」
豚のような顔をして大きな金棒を振り回し醜く丸い見た目をした魔物オークが俺たちの目の前に現れた。
俺は瞬時に気づいて庇うがミルフィーのからだであることは変わらない。
ミルフィーはからだのバランスを崩してたおれてしまう。
オークはそんなこと関係ないとばかりに金棒をミルフィーの頭に振り下ろす。
やべえそう思った俺は右腕で地面を押して避ける。
俺たちがいた場所の地面に亀裂が走っていた。
ああヤバイこれはたぶん今までのギャグとは違うやつだ。
そう俺の中で直感させた。
チートもなにもない普通のどこにでもある盾に転生した俺は意外と楽しく過ごせてます 山田空 @Yamada357
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