第2話

次の日、俺たちはホームルームをしていた。


「じゃあ今日は~校長先生と戦ってもらってみんなの実力を確かめます~。ってことで競技場に集合~。」


「「はい!」」


校長先生か、どんな人なんだろうか。


ーーーーーーーーーーーーー


「注ー目ー。この人が今日君たちの相手をしてくれる闇雲黒校長先生だよ~。」


そういって風神先生は隣の先生を指さした。


かなり目つきが鋭くて怖い先生だな。


「じゃあ一人ずつ呼んでいくから待っていてね~。」


「「はい!」」


さて、この暇な時間何をして過ごそうか。


「なあ、氷河!闇雲先生が校長ってことはこの学校を設立したのは闇雲先生ってことだよな!」


学校を建てた人が校長になる。


それなら途中で校長が変わってない限り闇雲先生が英雄王になるのか。


「102代目英雄王は破壊神を封印した…か。」


この星が出来た時から人と悪魔は争ってきた。


人の王【英雄王】 悪魔の王【破壊神】その長い戦いに終止符を打った102代目英雄王。


「早く戦ってみたいな!」


「勝は勝てる自信があるのか?」


「多分無理だ!…あの人が本当に英雄王だったらな…。」


いや、無理なのかよ!…ん?最後なんか言ったか?


そうして勝と話しているうちに時間は過ぎていった。


「じゃあ、最後に氷河くん来て~。」


「はい!」


ーーーーーーーーーーーーー


「お前が最後か…手短に終わらせよう。」


この人が英雄王?物凄い怖い目つきで敵にしか見えないな。


「先生、一つ質問していいですか?」


「言ってみろ。」


「先生は本当に英雄王なんですか?」


「俺は英雄王だ。質問がそれだけなら始めるぞ。」


「はい。」


「話は終わった?じゃあ行くよ~スタート!」


「【氷塊】!」


その瞬間、氷河の周りに十個ほど氷が出来て、校長に向かって飛んだ。


ビュンッビュンッ


「…」


氷塊は校長によって全て弾かれた。


「全部弾かれるか…【アイスパンチ】!」


ドン


校長の足下を大きい氷の拳が打ち上げた。


「下からか…」


そういって校長は剣の刃を地面に向けた。


ズズズズズズ


「俺の氷の拳が二つに切れた!?」


「おい、お前は【力】に制限を掛けてるな。まるで傷付けないためように心が【力】を出す量を制限してる。」


「何のことでしょうか?本気でやってるのに、煽りですかっ!」


ダメだ、いくら斬りにかかっても全部抑えられる。


「…違う、もっと本気で俺を殺しに来い。心に従うな。」


「何を言ってるんですか!」


ガギンッ


「もういい、【魂・操りの王】。俺の目を見ろ。」


目を見る?…あれ、なにも考えられなくなってきた。


「お前は心に従うな」


…心に従わない。…なにか自分とは違うものがこみ上げてきた。


もう…ダメだ。その時、氷河の姿が変わった。


その姿は…まさしく悪魔だった。


『…十年ぶりぐらいか、外に出られたのは。』


「悪魔、もうこの大陸には居ないと思っていたがまだ居たのか。」








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英雄王になれなかったが最強 ~無限と氷の【力】を操り学園トップに成り上がる~ @kamiikkei0114

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