7人目 両親

 あなたのは高校の時、不慮の事故で


 自宅が火事になり、あなただけが玄関で佇んでいた所を消防隊に救助され、親戚も居ない為にそれからは孤児となり、国からの支援を受け取りながら早めの一人暮らしを開始しています。


 父親はあなたの物心が付く前に亡くなったと母からは聞かされていましたが、そのお墓参りや父方の親戚の誰一人も会いに行ったこともなく、亡くなったことがウソだったとしても、現状でも行方や連絡先も全く分からない状態です。


 そうして一人暮らしが長いあなたですが、寂しいという気持ちは今も感じています。同窓会へ行ったのも、今では疎遠になってしまった昔の友人だった人たちとの交流が欲しくて行ったのが本心です。ミカとの出会いと会話は有意義なものでした。少しでもこの寂しさを紛らわせるのならと、勇気を出して良かったと今では思っています。




 ♫♬♪♩♫♬♪♩♫♬♪♩♫・・・・・・

「・・・はい」


≪・・・クッキー・・・食べる?≫


「・・・お母さん・・・・・・」

 プツッ・・・・・・


 あなたは涙を抑えきれませんでした。

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