触24・触手さん満喫する
「お~これはこれは...」
席に着き並べられている料理達を眺める、肉料理が数品と切り分けられた果物、どれも美味そうである。
それじゃ早速頂きますか。
と、分厚いステーキから手を付けようとしたとき、骨メイドがフォークとナイフが入った籠を差し出してきた。
お?手掴みに慣れちゃったしそれでいいかな思ってたんだが、有るなら使わせて貰おうかな。
それを受けとるとステーキを切り分け口に運ぶ、うんめー、塩コショウのシンプルな味付けだが素材が引き立てられている。豚肉かね?まんま地球の豚とは限らんが、豚居るのかさえ知らんし。
それを皮切りに次々と料理を食していく、うん、こっちの煮込み料理も上手いな、牛スジの赤ワイン煮ってとこか、一緒に入ってる野菜も味が良く染み込んでる。
ピヨ彦も隣で料理を啄んでいる、つかお前何でも食うな、味付いたのもいけるのか。
ゴブリン達の料理も美味かったけどここまで丁寧じゃ無かったからなぁ、あっちはやや野性味のある家庭料理って感じだったけど、こっちは高級レストランといったところ。
黙々と平らげていく、その光景を眺めている骨メイド。
彼女は何か考えていたようだが、その時の私は知るよしも無かった、料理に夢中だったし。
「あ~食った食った~」
テーブルの上の器が全て空になり余韻に包まれ寛いでいると、骨メイドに促された。
どっかに移動すんのかな、ピヨ彦を背中に乗せると彼女に着いていく。
食堂を出てエントランスに戻ると大階段を昇り、左右に分かれた廊下を右に進み最奥にある大きな扉を彼女が開け中に入って行く。
私も続いて入るとそこは寝室みたいだった。
中央には天幕付きの豪華な巨大なベッドが鎮座している。あちこちボロボロではあるが。
ふむ、ここで寝ろってことか、ベッドまで進んで乗っかる。
少し軋んだ感じがするけど悪くない、シーツも掛け布団もやや古いが問題なさそう。
骨メイドは入口で会釈するとそのまま部屋を出て扉を閉めて行った。
ふい~ベッドで寝るのも久しぶりだな~、ずっと冷たい地べただったからな~。
横になると身体を伸ばす、ピヨ彦は何時の間にか寝ておりスピスピ寝息を立てていた、寝るの早いなおい。
あ~今日はゆっくり寝れそうだわ、風呂入って良く食ったしベッドもある。
窓を見ると外はすっかり日も落ち真っ暗だった、これがホテルとかなら夜景でも眺めるところだが外は何も無いしな~、さっさと寝るか。
布団にくるまって目を閉じる、あっという間に意識が遠退いていき私は眠りについた。
その日、何か夢を見たが起きたらすっぱり忘れていた、何か遠い記憶だったような...?
まあ夢なんてそんなもんでしょ。
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