殺人ロボット生産マシン

たくさんの記者が集まるホワイトハウスで、ロボットファイターズ結成式は行われた。

しかし、それは手短に終わる予定になった。

なぜならロボットを倒すための作戦を早く実行するためだ。

そして式典が終わり、すぐさまメンバーたちは大統領執務室に集合し、大統領、国務長官、リー博士が立てた作戦を聞いた。

「今日日が沈んだら、エドワーズ空軍基地に潜入する。ゲートA、B、C、Dは全て封鎖されているため、空気口から潜って通り、管理室に入り、管理しているロボットを破壊する。そして生産マシンと、赤外線センサーを停止する。後は真っ直ぐ走って工場室に入り、生産マシンをこのハンマーで破壊して、逃げ、爆発装置を仕掛け、ヘリコプターに乗り、逃げ、ボタンを押すだけだ。」

ジェームズは詳しく説明した。

「しかし、殺人ロボットは我々人間が造ったものではないため、どこに銃を狙えばいいか分かりませんよ。」

スカーレットが、鋭い質問をした。

「すまないが、それは私たちも分からない。何しろ、初めての事例だから、試行錯誤で頑張るしかないな。」

ジェームズは説明した。

「それからこれらが、君たちの銃だ。」

ジェームズはメンバーに銃を渡した。

「この銃、俺は見たことがありません。」

ルーカスが不思議そうに言った。

「それもそのはず、これらの銃はリー博士が作りあげたA-243で、ロボットを撃つと、それを突き抜けるほどの威力を持っている。」

セオドアが自慢げに言った。

「3時には空港に集合してくれ。それでは健闘を祈る。」

ジェームズは力強く願って言った。

そして、アランは研究者のため戦いには参加しないが、それ以外のロボット・ファイターズのメンバーたちは、飛行機でロサンゼルスまで移動し、それからロボット・ファイターズロゴ付きのジープで、モハーベ砂漠のロジャース乾湖付近まで移動し、日が完全に沈むまで待機した。

それから、6時になった。

「では、作戦A実行開始!頑張れ!」

ジェームズは励ますように言った。

そして、ファイターズのメンバーたちは車から降りて、エドワーズ空軍基地の武器工場へ向かった。

「ここからだ。」

ルーカスは、空気口を指しながら言った。

そして、5人は中に静かに入った。

「何も見えないぞ?」

ヒューが暗闇に包まれている空気口の中で言った。

「カチャ。」

ルーカスは懐中電灯を付けたので、少し明るくなった。

「行くぞ。」

ルーカスは言った。

そして、メンバーたちは四つ足で進んだ。

それからずっと真っ直ぐに進むと、光が見えた。

「部屋の出口が見えたぞ。」

マイケルが言った。

「いや、まだここが管理室かどうか分からないわよ。」

スカーレットが言った。

そして出口まで進むと、ルーカスが隠れながら、出口から見える部屋の名前の手がかりをつかもうとしていた。

果たして、その部屋は管理室か?

「会議室だ。」

ルーカスが言った。

するとメンバーたちは、少しがっかりしたような顔をしたので言った。

「大丈夫、これで地図を見れば管理室がどこか分かる。」

ルーカスは言った。

すると、左にまた光が見えたので、ルーカスが地図を見ながら言った。

「あっちだ。」

そして、メンバーたちはずっと左に進むと出口が見えた。

それから、ルーカスは確認した。

「ここは休憩室だ。ロボットたちが大勢いる。静かに。」

ルーカスは言った。

メンバーは少し呆れた様子だった。

「いつになったら着くの、ルーカス指揮長?」

スカーレットも、呆れたように言った。

「すまない、もう少し先だ。静かに進もう。」

ルーカスは、申し訳なさそうに言った。

そして、彼らは右に、それから左に、それから右に進んだ。

すると、また出口が見えたので、ルーカスが確認した。

今度こそどうか。

「ここだ。」

ルーカスは言った。

「ふー。」

メンバーたちは安心したが、それとともにこれからロボットを倒すことに少し緊張した。

「俺の足を支え、少しずつ体を下げてくれ。」

ルーカスは頼んだ。

そして怪力のマイケルが足を支え、ルーカスは天井からぶら下がりながら、少しずつ顔を出した。

それから上半身が出たので、ルーカスは銃を構えることができた。

そして彼は作戦通り、銃で撃とうとした。

「バン。」

しかし、銃弾は外れ、壁に当たるだけだった。

すると、ロボットは静かに180度、首を曲げた。

「ウィーン。」

ルーカスは、緊張の余り、唾を呑んだ。

そしてロボットはこの状況が危険だと判断し、目の色を赤に変え、銃が撃てる腕を構えた。

「やばい。」

「何だ、あっ。」

ルーカスがそう言った途端、マイケルが反応して、腕を離したので、ルーカスが落ちた。

さらにその勢いで、全員が落ちた。

するとロボットは、銃を乱射し始めたので、彼らも銃をロボットに撃った。

しかし、いくらロボットに銃弾が当たっても、倒すことが出来なかったので、スカーレットが思いっきりロボットの頭を殴った。

そしてロボットの頭は吹っ飛び、倒すことができた。

「分かったわ、ロボットの頭を攻撃すればいいんだわ。」

スカーレットがそう言ったが、彼女の強さを見た彼らは驚きの余り、唖然とした。

それから彼らは、防犯カメラと赤外線センサーを止め、工場室に向かった。

しかしそのロボットは、最後の力を振り絞って、警報ボタンを押した。

「ウィー、ウィー、ウィー、ウィー。」

メンバーたちが工場室に向かう途中にサイレンが鳴り響いたので、彼らは立ち止まった。

「時間がない、急ぐぞ!」

ルーカスは言った。

そして、彼らは走って工場室に向かった。

それから、工場室に着くと、中には数人の警備員ロボットがいた。

「俺たちは警備員ロボットと戦って来るから、怪力のブルックス君は殺人ロボット生産マシンを破壊してくれ。」

ルーカスは命令した。

「分かった。」

マイケルは言った。

「バン、バン、バン。」

「ガン、ガン、ガン、バキーン。」

工場室には、銃撃音と、破壊音が響いた。

そして、メンバーたちは無事に警備員ロボットを倒し、マイケルは生産マシン全てを破壊した。

すると、何かが一斉に来るような音がした。

「今度は何だ?」

ヒューは言った。

すると、ルーカスはさっと何かを壊れたマシンの下に隠した。

それから、大量のロボットたちが、一斉に工場室に駆けつけて来た。

すると、製品番号3が機械語ではなく、人間語で話し始めた。

「ついに来たな、愚かな人間達よ。」

3は嘲笑うように言った。

「愚かなのは、人を殺しているお前らの方だ!」

ルーカスは、強く言った。

「そうか。じゃあ、お前たちの小さな知恵を見せてみるが良い。」

3はバカにするように言った。

「よっしゃー!こいつらを一気に始末していくぜー!」

マイケルが張り切って、言った。

「行くわよ。」

スカーレットも、張り切っているようだ。

そして、ついに壮絶な戦いが始まった。

「バババン、バババババン。」

激しい銃撃音が工場室に鳴り響いた。

銃撃担当のルーカス、ヒューが頑張ってロボットを倒しているためだ。

一方スカーレットと、マイケルは主に格闘技で、ロボットを倒していた。

二人とも小さな頃から空手を習っていたためである。

そして、メンバーたちはかなりの数ねロボットを倒したが、全然数は減らなかった。

すると、ルーカスは言った。

「作戦変更だ、逃げてドアを閉めろ!」

ルーカスは命令した。

「え、何で!?」

スカーレットは驚いたように言った。

「いいから、これも作戦のひとつだ!」

ルーカスはそう言ったので、メンバーたちはおもっいきり走って逃げ、外側にあるドアのロックボタンを押し、工場室から無事に脱出した。

「ガン、ガン、ガン。」

ドアからは、ロボットが叩く音が聞こえた。

すると、一体のロボットが言った。

そして、メンバーたちは軍用機のヘリコプターに乗り、逃げた。

「ほら、人間達は愚かだろ。ただ逃げるだけだ。」

工場室で一体のロボットが呟いた。

しかし、それは違った。

「爆発装置は工場室の中に隠したわよね?」

スカーレットが聞いた。

「ああ、ロボットたちが来る前に隠した。」

ルーカスはそう言って、爆発装置のボタンを押し、

工場室は爆発し、炎に包まれた。

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