個性溢れるメンバーたち

さて、新しい組織は結成したとして、代表5人はどうしようか。」

休憩を挟んだ後の二回目の緊急会合で、ジェームズは悩みながら、メアリーに聞いた。

「ジョンソン大統領は、どういう人を代表にさせたいのですか?」

メアリーは、鋭い質問をした。

「いやー、私は個性が強い人を代表にしたいな。なぜならその方がロボットは行動を予測しづらくなるだろう。」

ジェームズは言った。

「それなら私の知り合いで、FBIで一番のパワフルな女性のスカーレット・ハンター指揮官なら知っていますよ。」

「いいじゃないか、まずその方に聞いてみよう。」

ジェームズは即座に決めた。

「ロドリゲス君、君が知っている優秀な軍人はいるのか。」

ジェームズは質問した。

「そうですねー、私は前にフォート・リバティを見学した時に、確かルーカス・ライトというとても優秀な陸軍の大尉がいましたね。その男性はとても努力家で、朝は基地を20周走ったり、夜中はダンベルプレスをしたりと、人一倍頑張っていましたね。」

セオドアは言った。

「じゃあその人にも聞いてみよう。他に海軍では優秀な人材はいたか。」

ジェームズは聞いた。

「確かマイケル・ブルックスという、黒人の昨年日本の横須賀海軍基地に入隊したばかりの新人がいます。しかし、彼はとにかく怪力で、100ダンベルを余裕で持ち上げられ、さらに足も速く、ウサイン・ボルトと同じ記録を出したこともあるらしいですよ。」

セオドアは言った。

「ほぉ!ではその人にも聞いてみよう、では空軍ではどうかな。」

ジェームズは楽しみに言った。

「はい、ヒュー・ロジャースというフランス系アメリカ人の少尉がいます。彼も天才で、飛行機の操縦に、才能があります。以前、彼はフランス航空宇宙軍にいましたが、最近もっと自分の才能を発揮したいようで、我が国の空軍へ異動したそうです。」

セオドアは言った。

「うまいのはいいことだが、自信過剰だなぁ。まあよい、その人にも聞くとしよう。」

ジェームズは決めた。

「そして、ハードCEO、スマートマン1にくわしい研究者を探しているんだが、知っているか?」

ジェームズは聞いた。

「はい、私の側近であり、忠告をしてくださったリー博士を指名したいと思います。」

ジョンは言った。

「良かろう、この5人に連絡しよう。」

ジェームズは決めた。

「ではありがとうございました。」

「ありがとうございました。」

そして、予定のメンバーが決まり、会合は終わった。

それからすぐにこのことは、予定のメンバー達に報告された。

その日の夕方、フォート・リバティに一体のA.I.ではない普通の連絡ロボットが来た。

そしてその内容を聞いたルーカスは「分かった、ありがとう。」と言い、しばらく基地を出て、近くのチムニー・ロック州立公園まで車で移動し、彼のお気に入りのチムニー・ロックを登った。それから頂上に着くと、岩から見えるきれいな夕日を見ながら、彼は考え深そうな表情をした。

「ついに来てしまったな、世界の終わりが。」

彼はそう呟いた。

一方、FBI本部フーバービルにも、連絡は来た。

内容を聞いたスカーレットは、「ふん、当たり前よ。」と、強気で言った。

それから日本の鎌倉の鶴岡八幡宮にも、一体の連絡ドローンがきた。

ちょうどその頃、浴衣を着ていたマイケルは日本に来て始めての初詣を完全に満喫していたのだ。

連絡を聞いたマイケルは「よっしゃー、やってやるぜー!」と叫び、その後、日本語で、「ワタシハ、イッショウケンメイガンバリマス!」と、大声で言った。

そのせいか、マイケルは周りにいる人々に変人だと思われ、じろじろ見られてしまった。

さらに侵略され、荒廃したロサンゼルスに住んでいるヒュー・ロジャースの家にも、連絡は来た。

そう、彼はエドワーズ空軍基地から避難し、生き残ったたった一人の軍人なのだ。

内容を聞いたヒューはため息をつき、「仕方ない、この天才の私が助けてやるしかない。」と言って、口笛を吹いた。

一方深夜0時頃、ワシントンD.C.からサンフランシスコまで、飛行機で帰っていたジョンは、アランに電話した。

「タラタッタ、タッタッタッタッタ。」

アランの携帯が鳴った。

ちょうどその頃、アランはこの世界を救うために、A.I.が認識できない暗号を研究していたのだ。

しかしその発見への道は、まだ遠かった。

「もしもし、こんな遅くにどうしましたか?」

アランが言った。

「もしもし、私はジョンだ。この前は、君の忠告を無視して本当に申し訳なかった。君は正しかったんだ。」

ジョンは、まず謝罪し、それから会合で決まった内容を全て話した。

「という訳で、君がロボット・ファイターズに選ばれたんだ。参加するか?」

ジョンは質問した。

それからアランは少し間を置いてから言った。

「はい、参加します。なぜなら、研究者とは、この世界をよりよくするために研究する者でありますが、彼らは自分の研究が、この世界を悪くさせることほど自分にとって辛いことはないと言います。

原爆を認めたアインシュタインだって、その後はとても後悔していたはずです。私も同じ気持ちです。なので、私にも責任はあります。なので、私は戦えませんが、これ以上被害が出ないように、研究者の使命を果たします。」

アランは責任深く言った。

そして次の日の朝、ホワイトハウスで、ロボット・ファイターズ結成式が行われた後、内密にメンバーたちに作戦が発表された。










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