第5話 変身!Y!
突如Dの肉体を暗雲が覆う。バチバチという稲光と共に出現したのは一匹の大蛇。Dを締め殺すが如き勢いで全身に巻き付いたかと思えば、その
『禅・人・未・踏!ヤオイカズチノカミ!』
雷光を纏い、降臨するは禅人・ヤオイカズチノカミ!
鳴り響く雷鳴が、獣を怯ませた!
「そこだ!!!破ァァァァァァァ!!!!!」
Dの拳が獣を一閃する!
「S子、無事か?マグノリアは倒したぞ!」
「……うそでしょ、一撃で、マグノリアを……?」
「言ったであろう。拙僧は君を守る、力だけは自信のあるお坊であるとな!」
「……ええ、本当。腕力だけはね」
Dの手を取り、S子は笑うのだった。
*
村人に惜しまれつつ村を後にする二人。目指すは遠く、王の魔の手が届かぬ場所へ。
どこまでもどこまでも、見知らぬ誰かに手を差し伸べながら。
「時に、警戒していた割に追手が来る気配はないな。諦めたのであろうか?」
「──1週間経ったからね。自業自得の、相応の末路を迎えているわ」
「?」
「それより、先を急ぎましょう?貴方となら私はただのS子でいられるはず。うん、そうね……見えた。あっちよ、あっちの町にマグノリアが出るみたいだけど?」
「何だと!?急いで行かねばな!走れるか、S子?」
「ええ、任せて。私こう見えて執念深さには定評があるんだから!」
二人は駆け出した。新たなる脅威、まだ見ぬ世界に向かって!
*
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