ギャルはいい人?

さて帰りましょうかね。出口の方へ足を向けると藍奈さんが話しかけてきました。


「君見ない顔だけど新入生〜?」


「そうですね。えっと、藍奈先輩?」


「ふーん?ちなみにさっきのは合意?」


合意とはなんでしょうか…?

もしかして先程の名も無き先輩との事でしょうか。危ない雰囲気になったのは意図せず起こったことですからね…


「いえ、シュークリームを恵んでくださると聞いてきたのですが、何故かあのような感じに」


「え?食べ物に釣られてきたの?ウケる」


ケラケラととてもおかしいことのように笑い出す藍奈さん。…そんなにおかしいでしょうか…


「あ〜、笑ったわぁ。あ、そうだ、君名前は?」


「私ですか?私は舞鶴 光と申します」


「光ね、今からウチくる?」


「…は?藍奈、それマジで言ってんの?」


「まあまあ、後で話すから。で?どーする?今ならシュークリームあるよ?」


な、なんと。急にお誘いされて困惑していたのですが、シュークリームが食べられなかった私の為に自分のお家にあるシュークリームを恵んでくださると!なんていい人なのでしょうか。


「よろしいのですか?」


「おん、おいでおいでー」


「是非、行かせて頂きたく」


「じゃ、校門で待ってるわ〜。あ、教室に1回戻るから先行って待ってて?」


そう言って戻っていってしまいました。では先に行っていましょうかね。


◇◇◇

「それで?どういう風の吹き回し?今まで家に女呼んだことなんて無かったでしょ?」


「ん〜?だってあの子見たでしょ?…めっちゃ可愛くない?今まで色んな子にてぇ出して来たけどレベチじゃん?」


「…確かに別次元の見た目だったわ」


「んでね?最近思うのよ。擦り寄ってくる女が鬱陶しいなぁって。1回ヤッたくらいで彼女ズラすんなって話だよね」


「あー、分かる。猫なで声でウザイしめんどい」


「でしょ?だからそろそろ腰を落ち着けよう的な?そう思ってたらあの子よ。多分今後見ないよ〜?あのレベルは」


「あーね。確かに特定の相手作るものありっちゃありかぁ」


「どーする?あの子一緒に堕とさない?」


「…ありだね。やるかぁ」


「じゃああの子はきょーゆー財産的な?感じていこっか」


「ちゃんと堕とすって事は手は出さない系?」


「あー、まあそうなるよねぇ。くぅ〜!あんなに可愛い子を見て手を出せないとか、生殺しだわぁ」


「まあまあ、その分あとからグズグズになるまで、ね?」


「そーゆーとこだよ、みさたん?メンヘラばっかり製造しちゃって」


「後からめんどいって分かってても捨てた時の表情とかが最高だからやめらんないんだよね」


「うわぁークズだねぇ」


「藍奈に言われたくない」

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