黒猫の堕天使と時空の迷い人の事件簿 〜午後、赤い紅茶とショオトケヱキはどうですか?〜

月兎アリス@カクコンを頑張ろう💪

さて、プロローグなのかな。

 ――さて、ここから物語が始まります。


 いや、実際にどこが始まりだとか、そんなことは正直どうでもいいんだけど。

 だって、時空だとか、異なる時代だとか、そんなもんはただの設定に過ぎないんだから。


 じゃあ、どうしても知りたいなら、物語の主人公は莉羽りうっていう女の子。彼女がどうしてこの物語に絡んでくるのか、よくわからないけど、関わらざるを得ないってわけだ。


 時は令和時代――でも、そんなこともどうでもいい。


 莉羽はただの高校生で、定期試験の補習をサボるために帰り道、自販機で買うつもりの飲み物を選んでいた。


 問題は、その硬貨を落としちゃったところから。

 硬貨が自販機の下を転がり、路地裏に行ってしまう。そこで彼女はひっそりと佇むカフェ、「ル・シヤ・ノワアル」を発見する。


「ル・シヤ・ノワアル」――なんだ、この名前? 大正時代のレトロカフェ?

 いいえ、実はそんな簡単な話でもない。


 入り口をくぐれば、散らかった店内、ステンドグラス、骨董品、蓄音機――何から何まで異質で謎めいている。


 その上、店主は自分を「黒猫の堕天使」だとか「時空の歩行者」だとか、意味不明なことを呟いている。

 もちろん、莉羽はそれを聞いて「え?」って思う。


 でも、まあ、普通の高校生には理解できないことがいっぱいで、清志きよし(ルノワアル)という彼の厨二病も大して気にならない。


 でも、通ううちに、どうやらその店にはただならぬ秘密があり、清志と一緒に色んな事件や謎を解いていくことになるわけだ。


 ……なんで、どうして、こんなことに巻き込まれたんだろう?


 そうだ、莉羽には「時空の迷い人」なんて二つ名まで勝手に付けられたんだっけ。

 でもまあ、そんなの関係ない。あれもこれも、全ては物語の一部だと思って流しておこう。


 さあ、冒険はまだ始まったばかり。でも、これがどんな結末を迎えるのか、誰にもわからない。


 最後に言っておくけど、物語の終わりなんて、誰にも決められないからね。

 あ、でも、誰かが「これが終わりだ」と決めても、無視することにする。

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