紗和が思う、相談する力って？

第2話 相談のコツと相手選び

相談することは大切ですが、ただ話せばいいというわけではありません。相談が上手くいくかどうかは、「誰に」「何を」「どう伝えるか」がポイントになります。適切な相手を選び、伝え方を工夫することで、より良い結果を得られる可能性が高まります。今回は、相談を効果的に行うコツについて考えてみます。

まず大切なのは、相談相手の選び方です。例えば職場での悩みを上司に相談する場合、上司が普段から話しやすい雰囲気を持っているかどうかを考える必要があります。「この人に話しても理解してもらえなさそう」と感じる相手では、相談が逆にストレスになることもあるからです。信頼できる相手、そして具体的なアクションを取れる立場にいる相手を選ぶことが重要です。

相談する前には、内容を整理しておくことも大切です。「どんな悩みがあるのか」「自分がどんな助けを求めているのか」をはっきりさせることで、話がスムーズに伝わります。漠然と「つらい」と言うだけでは、相手もどう対応すればいいかわからず、結果的にお互いに負担が増えてしまうことがあります。自分の思いを簡潔に整理し、相手に伝えやすい形にしておくと、より良い相談につながります。

たとえば、「最近、〇〇なことで悩んでいて、□□が原因だと思います。どうすれば良いかアドバイスをいただけませんか？」というように、悩みを具体的に伝えたうえで、相手に求めるものを明確にすると、話しやすくなります。また、言葉に詰まったときのために、メモを用意しておくのも効果的です。

さらに、相談するタイミングも重要です。相手が忙しいときや余裕がないときに話しかけても、十分に対応してもらえない可能性があります。「お忙しいところすみませんが、少しお時間をいただけますか？」と事前に確認することで、相手の負担を軽減しつつ、こちらの誠意を伝えることができます。

一方で、相手がどんな反応をするかは予測できません。時には、自分の気持ちが伝わらなかったり、思っていたような助けを得られなかったりすることもあるでしょう。その場合は、別の相手を探したり、伝え方を工夫したりして、粘り強くアプローチすることが大切です。

相談は、自分の気持ちを整理し、相手とのコミュニケーションを深める機会でもあります。そのためには、適切な相手を選び、自分の思いを明確に伝えることがポイントです。こうしたコツを意識することで、相談は単なる問題解決の手段にとどまらず、新たな気づきや信頼関係の構築につながるでしょう。