老人の正体とスキルの謎
「エド様どうしました?」
何人もいるメイドの1人がそう聞いた。
「子供を拾ったんじゃ」
てか、何者なんだよこの人!
うちの城より広いじゃん!
「子供ですか……」
「そうじゃ、わしが育てる!」
そう言い俺を連れて部屋に入った。
「最初は自己紹介か?」
エドさん?がそう言うと俺を椅子に座らした。
「わしの名はエド!魔法使いじゃ!」
エドと言う名の魔法使いってもしかして?
「わしはかつて勇者パーティにいた!」
やっぱりな。
この世界には様々な職業がある。それはスキルで決まる事が多い。
スキルが剣聖なら騎士団か冒険者や護衛にもなれる。エドさんは多分、魔術師だ。
魔術師は冒険者や宮廷魔術師、騎士団にも魔法が使える人が必要なために騎士団でも働ける。
そして、勇者パーティとは魔王を倒すと言う目的を持って組まれるパーティだ。
魔王は倒しても倒しても復活するのだ。いわゆる最強って奴だ。
その魔王は今も存在している。
だから魔王を倒す人は中々居ないのだ。偶にいるがそれが勇者パーティになる。
魔王を一度でも倒すと英雄と認められる。
エドと言う名前はかつての勇者パーティにいた魔法使いの名前だ。
「わしは色々と経験しておるから君のスキルを知っておる」
「ほんとに!?」
俺はその話に食いついた。自分のスキルには謎が多かったからな。
「模倣は人のスキルや魔法を見ただけで真似できるんじゃ、魔法は自分の属性じゃなくても真似できるんじゃ!」
凄いな。
「元々スキルとはその人の力を上げるものじゃ」
それは知っている。
例えば、剣聖のスキルなら剣術をアップ出来る。
「わしは魔術師じゃから魔法の威力をアップ出来るんじゃ、ちなみにじゃが、同じ魔法でも魔術師のスキルがあった方が上じゃよ?」
そうなのか。そのスキルには努力じゃ勝てないって事か。
よく作られた世界だな。
「知り合いに魔法の人がいたの?」
「いないぞ、この情報は昔から知られている伝説じゃから本当かはわし自身も知らない」
なるほどな……
「とりあえず言っておくがわしは模倣の為に預かったんじゃないぞ」
俺が1番気にしてる事を言ってきた。
自分が知っている凄いスキルだから育ててくれるのかと思ってるしな。
「たとえ貴族でも、どんなスキルじゃろうが、未来のある者を追放なんて馬鹿じゃろ、そんな奴らに戻すならわしが育てた方が良く育つわい!」
ちゃんと思ってくれてるんだな。
「それに、わしは息子がおらんのじゃ」
英雄だから女ぐらい結構いそうだがな。
「昔は忙しすぎて女性との関係なんてなかったんじゃ、って何を言わせるんじゃ!」
いや、そっちから話したんだろうが。
「こんな子供に理解出来ん事をわしもよく話したわい」
ほんとだよ!
俺に前世の記憶がなかったら危なかったぞ!
「とりあえずは、スキルの確認をしたいから外へ出るぞ」
俺はエドさんと一緒に外に出た。
この後、自分のスキルの恐ろしさを知るのであった……
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