自コンテンツの共食い(カニバリゼーション)

あるキーワードの検索結果で、自分のSEO記事が上位トップ3を独占した。


これは良い状況なのか?


答えは否です。


何故なら、そのキーワードで検索してきた読者1人の成果が、3つの記事に分散されているからです。


あるいは、同じ1アクセスでも記事によって価値がちがいます。(これをコンバージョン率といいます)


アクセス数に対して、売り込んだ商品の購入(小説の読了)へ至ったアクセスの比率が多いほど、価値が高いです。


したがって、コンバージョン率の低い自サイトがコンバージョン率の高い自サイトを押し退けて1位になってしまうと、長期的な業績には損を与えています。


これにはアフィリエイトとしての業績や、Googleの評価基準というカクヨムにはない要素も多分にあるのですが、それでも自コンテンツのカニバリゼーション(以下、カニバリ)は避けたいものです。


SEOと小説投稿、それぞれの観点から根拠を見てみましょう。


【目次】

・SEO記事でのカニバリ

・小説投稿にカニバリを当てはめると?


●SEO記事でのカニバリ


読者がキーワード「スマホ おすすめ」で検索した結果、以下のコンテンツがヒットしたとします。


・おすすめのスマホを見つけるコツ

・おすすめのスマホを見つけるポイント


ここまで極端なミスをする人もそうはいないでしょうが、明確にお互いを食い合っているとわかるでしょう。


たとえ本文での文言がまるで別物だったとしても、このキーワードの検索意図が同じである以上、どちらにたどり着いても読者の利益に差がありません。


カニバリとしての定義はずれるかもしれませんが、同一記事内でも、内容かぶりのリスクは起こり得ます。


「聖竜の介の作風は?」「聖竜の介はどんな作家?」という見出しを両方入れざるを得ないときは、内容がかぶらないよう細心の注意が要ります。


また、Google的に「類似コンテンツ=パクり記事」の疑いをかけられて評価が下がるのもリスクです。


●小説投稿にカニバリを当てはめると?


カクヨムに対しては、Googleのロボットのような機械に対するカニバリは考えなくて良いはずです。

(GoogleのSEO効果も同時に狙う場合は別ですが)


ただ、成果の分散はやはりあると思います。


前回ドメインパワー(=自分の実績)の話もしましたが、私の投稿者レベルでは、ある作品で30,000アクセスを取っても別の作品にパワーがつきません。


「ある作品単体のパワー」はついても「作者としての私のパワー」はついていない証左といえるでしょう。


また単純に、作品の質にも当てはめられるはずです。


例えば学園ものにおいて、毎年の学生生活を省略なく描写したとします。


毎年の運動会や文化祭などのイベントが律儀に書かれていると、よほどうまく書き分けないと作品全体の冗長化に繋がります。


恐らく、カクヨムでの「作者としてのパワー」にもコンバージョン率はあるでしょう。


具体的には、読了された作品と、途中で投げられた作品とでは、1アクセスの価値が違うはずです。


そしてこれらは、★評価やブックマーク、ひいてはランキング入りへの頻度に間接的に作用するのみで、目には見えない差です。


自分の作品が複数あったとして、読了してもらえる作品を先に見付けてもらったほうが、途中でリタイアされるより長期的な財産になります。


ゆえに、作品がエタってしまうダメージとは、思った以上に深刻であるともいえます。


●まとめ


カニバリについても、本来はもっと複雑な概念なのですが、例によって鋭意勉強中ということで。


書いていて、カクヨムのアクセス数には目に見えない要素が結構あるなという印象でした。

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