ペルソナを決める
……といっても、アトラスの人気RPGシリーズの話ではありません。
ここでの「ペルソナ」とは、記事や作品の構想を練るにあたって想定される読者像を指します。
ターゲットとよく似たニュアンスですが、ペルソナでは、より具体的な掘り下げをおこないます。
【例】
ターゲットの例:女性向け、高齢者向けなど
ペルソナの例:20代から30代の独身男性・都内のマンションで独り暮らしをしており、比較的経済的なゆとりがある
読者像を絞るとなると、一見して、読者の幅を狭めるデメリットがあるようにも思えます。
ただ私見ですが、ペルソナは「お客を誘う」というよりは記事や作品の方向性を固めるためにあると思います。
これも追々解説していきますが、構成の段階で想定していないキーワードで目先のアクセスが増えたとしても、長期的には損です。
したがって、記事や作品の主旨がブレないのは重要であり、ペルソナの設定はそのために有効です。
ペルソナを設定したからといって、それに近い人しか読まない・読めないわけでもありません。
例えば、女性向けの作品でも男性受けが良い、小説を書く人が後学のために知りたいというニーズがあり得るでしょう。
●この創作論のペルソナ像
正直、この創作論を立ち上げたのは自分の勉強のためなので後付けくさいのですが、一応のペルソナ像はあります。
・ネットに小説の投稿を初めて1年~3年程度
・小説執筆そのもののノウハウは高い水準で有している
・作品のアクセスが伸びないことに「漠然と」悩んでいる
・創作論などのハウツーに従い、ランキング上位作品のコツを踏襲して投稿するも成果が出ない
・近いうちに新作を投稿したいと考えている(何となくジャンルまでは決まっている段階)
・次の作品は10,000アクセスくらいほしい
……実際はもっと簡単なもので良いのですが、当創作論としてはこんな感じです。
最後の「10,000アクセスくらいほしい」というのは、前回ご紹介した「再検索ワード」で「カクヨム 10,000アクセス」と出てきたと仮定して入れてあります。(実際に調査したわけではありません)
さて、ペルソナ像を決めると、自ずと不要なコンテンツが見えてきます。
上記のペルソナから導きだされるものとしては以下の通りです。
・基本的な文章作法の解説はいらない
・心構えや作品へのプライドなど精神論はいらない
・「半年でランキング入りするコツ」のようなコンテンツは微妙
前者2つは言わずもがな、小説執筆自体に一定以上の知見がある読者には無用です。
情報が多ければ良いわけではなく、不要なコンテンツで足留めを食らえば、それだけ記事(作品)からの離脱リスクが高まります。
小説の描写でも「派手な銃撃戦を見たい」読者は「人物が手にしている銃の細かい描写」など求めていません。
後者の「半年でランキング入りするコツ」は、一見してアクセスが伸び悩んでいるこのペルソナのニーズに合っているようにも見えます。
しかし、先程の箇条書きで殊更強調したように、悩みの程度が「漠然と」しています。
また、ネットでの投稿をすでに1年以上続けており、あるいは似たようなハウツー記事を読んで成果がなかった可能性もあります。
半年でランキング入りできるような人というものを、自分事として捉えにくい経験は、私にもありました。
と、ペルソナもまた、このように字面だけでは分析しきれない難しさがあります。
小説の創作論としては身も蓋もないことを言いますが、読者とは基本的に「読まない」「信じない」生き物です。
SEOの基本として「斜め読みされても頭に入る」書き方が重要となってくるのです。
ほか、簡単なペルソナ像を例に挙げて、今回は締め括りたいと思います。
【死に乙女ゲーム】
・20代から30代の若い女性
・乙女ゲームに対する知見が非常に高い
・乙女ゲームとしては変わり種の要素がほしい
【VRMMO制度シリーズ】
・30代以上の男性
・初代プレイステーションから、現行のプレイステーション5まで所有してきたヘビーゲーマー
・VRMMOものを好んでいるが、ファンタジーゲーム以外の設定を読みたい
・最近アーマード・コア6をプレイした
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