読者の検索意図をツールで集める

結論からいえば、読者の検索意図を集める「だけ」なら、ツールですぐに可能です。


私が愛用しているツールは「再検索ワード調査ツール」で、ブラウザから直接、無料で利用できます。

(※開発者である柏崎剛さんという方のX=旧Twitterにて毎週公開されているパスワードを入れる必要があります)


再検索ワード(LSI)とは読んで字のごとく「ネット上の誰かが、指定したキーワードで検索したあと、次に検索されたキーワード」を意味します。


例えば「ドラクエ3 最強武器」のキーワードで記事を書くとして、ツールに入力したとしましょう。


結構な数の再検索ワードがずらりと出てくるはずですが、その中でも「ドラクエ3 盗賊 おすすめ武器」というものがあった場合。


これを検索した人は、最初の「ドラクエ3 最強武器」の検索で満足いく結果が得られなかった。


恐らく、ストーリーの終盤あたりをプレイしており、勇者や戦士の武器は揃って、盗賊の武器をどうするか悩んでググったのでしょう。


さて、最強武器が何か? だけでは、恐らくルビスの剣や破壊の鉄球を掲載した攻略記事がヒットするはずです。


実際、戦士だろうが賢者だろうが、この2つばかりを推している攻略サイトがありました。


これらは単純な数字や付帯効果だけでいえば確かに最強ですが、装備可能なキャラクターも多く、勇者や戦士による取り合いになりがちです。

(盗賊に持たせると、パーティの総合力としてはメリットが薄い)


ここで、競合記事が網羅していない「盗賊の最終武器候補」を含めた攻略記事を新たに書いたとします。


横道なので詳細は省きますが、盗賊には、はやぶさの剣と併用すると作中最大ダメージを叩き出せる必殺技があります。(なおかつ戦士や武闘家が装備できないので、取り合いにもならない)


この情報がどの攻略サイトにも無かった場合、はやぶさの剣を理由つきで推すことにより、盗賊の最終武器を迷っていた人のニーズを満たせました。


再検索ワードごとに「登場回数=のべ何人が検索したか」の数字もわかるので、これが多いほど、その検索の需要が高いのです。


登場1回あたりの比重は私の未熟さゆえに把握しきれていませんが、感覚的には3回以上登場のキーワードはほぼ確実に記事内でフォローしています。


1、2回の場合はメリット・デメリットを秤にかけたうえで、でしょうか。

(顧客を不利にする内容や、記事の品位を落としかねない暴言、狙った話題から大きく逸れる内容など)


言い換えれば、SEOとは「不特定多数の悩みをキャッチし、解決する」コンテンツともいえるかもしれません。


ここでいう「悩み」とは、身長・体重のコンプレックスだとか、パートナーの浮気などに限らず。


それこそドラクエで使う武器がわからないだとか、小説であれば「超おもしろいミステリーを読みたい」だとか。


さて、実際の再検索ワードは、更にそれが検索された真意を分析する必要もあります。


たとえば「二日酔い 知恵袋」で検索した人は、単にYahoo知恵袋で二日酔い対策を読みたいのではなく二日酔いの予防や早期回復の方法を知りたがっているのです。


今回、集める「だけなら」とわざわざ強調した理由も、このためでした。


しかも小説の場合、SEO以上に「新しい発想・要素」を求められます。


前回例えに出した「M10サイズの六角ボルト」の山の中で、自分の六角ボルトを売らねばならないようなものかもしれません。

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