1話「青と白の輝く惑星」
宇宙飛行士ディラン・アガメムノンは宇宙船で宇宙空間を探索していた。
すると地球とよく似た青と白の綺麗な惑星を発見した。
彼は早速、宇宙観測管理機関 ザ・アース司令部所属アリンナ・ベガに連絡を入れた。
「アリンナ聞いてくれ、大発見だ!」
『どうしたの?』
「地球とそっくりの惑星を発見したんだ。今からそこへ着陸しようと思う」
『ちょっと待って!今から局長と話すから勝手なことをしないで頂戴』
ディランの悪い癖だ。彼は思い立ったらあと先考えずに行動する、まるで猪のような性格をしている。そんな彼の行動を見て身勝手な奴だという人は多く、毛気嫌いする人は少なからずいる。かく言う私も彼に会った当初はとても嫌っていたが、何度か呑みに行くにつれて裏表の無い純粋で少年の心を持ったリーダーシップの取れる性格であることが分かり、友人であり同僚として頼もしい存在な彼を尊敬している。
アリンナは一度通信を切った。席を立ちオペレーション室から目と鼻先にある局長室へ徒歩で向かう。壁に埋め込まれた認証機械に社員証をかざすと自動でドアが開いた。
「失礼します。先ほど宇宙飛行士ディランより通信がありました。地球と似た惑星を発見したので、着陸の許可が欲しいと言っています。どうされますか?」
「何かの見間違いじゃないのか?あの船は今、太陽系の惑星から外れた位置にいるはずだろう」
「えぇ、ですが––––」
局長に言い返そうとしたその時、アリンナの携帯が鳴る。電話に出るとオペレーション室にいる他の社員から再びディランから連絡が入ったそうだ。社員が言うに彼はすごく慌てているみたいで通常通信ではなく緊急連絡らしい。状況が掴めない彼女は局長室から緊急連絡を受け取った。
「こちらアリンナ。ごめんなさい、今交渉中で着陸はもうし少し待って……」
雑音が多過ぎる通信が途切れ途切れで聞き取り難い。
『––アリ…ンナ。ふ、船が……引き……られる……強い……らうぜ』
「もしもし、ディラン!!よく聞こえないわ!応答して!ディラン!?」
ブッと通信が切れた。通信から微かに他の宇宙飛行士が慌てふためき必死で何かを叫ぶ声が聞こえていた。船に何か異変が起きたのかも知れない。オペレーション室に戻ろうとしたその時、隣で別のモニターで衛星から受信した映像を見ていた局長が青ざめた顔で呟いた。
「
もうひとつの地球 砂坂よつば @yotsuba666
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