第6話
※※※
家に帰るまでは多幸感で満ち満ちていた。
しかし。
私が美羽にキスしたことにより、彼女と坂本和人の仲が加速し、より深い関係になってしまうのではないか。
そう考え始めたが最後、気が気でなくなった。
美羽が坂本和人の身体を受け入れる……想像するだけで吐き気がする。そんなこと、許せるわけがない。
「……やるしかない」
坂本和人を殺し、私が坂本和人に成り代わる。
これから先の人生を、坂本和人として過ごしてでも、美羽の隣に居続けてやる。
「待っててね、美羽。私、絶対成功させるから」
私は決意と共に、坂本和人に対してメッセージを送った。
明日の午後八時、美羽に関して大事な話があるから学校の裏庭に来て欲しい、と。
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