第十三話『2069:騎乗』
〉〉〉二〇六九年 夏の終わり 〉〉〉
古風な洋館。
ダイニングにある、大きなアンティーク風──
「では話を一度整理します。昨日、
「あ……ええ」
「はい」
返事は佳子、美樹仁の順。
「で、ここからは新しい情報です。たった今私の部下の
「……」
佳子は
「気味が悪いですね」
***
〉〉〉二〇六九年
元三✴︎
失踪 ✴︎
✴︎ 数ヶ月
より ✴︎
✴︎ 後
夜。
洋館。
建物の規模の割には、明かりの
足音。
元三
その何者かは、暗い玄関でパタリと立ち止まる。
ギギギと
扉はバタンと閉まる。
玄関の明かりが
何者かの目の前に、佳子が突っ立っている。
佳子は、
そのまま、元三
迷わず抱きつく。
男の方もそれに
「元ちゃん、おかえり」
「佳子ちん、ただいま」
佳子は、男を元三として受け入れている。
男は……
元三の顔の
表情を柔軟に動かせるようになっている。
声は元三のそれに似せている。
恐らく
声もなく、手が、
どこかへ向かう。
洗面所。
互いに、
洗面台の大きな鏡には、二人の肉欲
「こんなところで……いけないわ……」
「……………」
生物として、自然な行為の、音。
二人の足。
計四本の、
そして……
全ての
肌と肌が
テレビからの、
男の首の
佳子は、体の
音が止む。
男は佳子を
寝室へ。
ベッド上。
白いシーツ。
『2』つの
下に男、上に佳子。
『
トランプの絵札の
股を吸い合う。
「佳子ちん、俺、長い運転で腰を痛めてるから……乗って欲しいな」
「お馬さんがいいの?」
「ああ。俺は
『
白い
〉〉〉 第十四話『カコの声』へ 〈〈〈
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