ホラー

③ホラー

「なぁ、退屈だからこっくりさんやろうぜ」


 前の席の友人が、おもむろに机の上に紙を広げた。平仮名が書いてあって、真ん中の上のほうに鳥居の絵。その横に「はい」「いいえ」と書かれている。


「随分用意がいいじゃないか」


「へへ、実は元々やろうと思ってたんだ。十円玉もあるぜ」


 友人が人差し指を乗せたので、僕も添える。


「こっくりさんこっくりさん、おいでましたら返事してください」


 正式な手順なんかは知らないけれど、それっぽいことを言ってみる。


 すっ、と十円玉が動いて「はい」の位置にきた。


「おお、いいね!」


 友人は興奮した様子だったが、僕はそうでもなかった。どうせ自分で動かしているんだろう。友人はうきうきした調子でつづけた。


「なぁ、何を質問する?」


「そうだなぁ……」


 付き合うことになる彼女の名前を訊く。

 → 

 ③-①へ


 好きな食べ物を訊く。

 →

 ③-②へ

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