第189話

RPG編



「「「「猫の日??」」」」




四人揃って首を傾げる。



本当に仲が良いな、このパーティー。



マツリちゃんちょっと寂しいっ。


寂しいぞっ。




「てか、猫ってなんだ?猫って」



「私も知りませんね」



「強いのか?」



「美味しい?」





リリ嬢ーーーーーーーっ!?



問題発言、恐怖発言!!



一番マトモに見えて、この方が一番危ないーーーっ!!




リリ嬢の美味しい発言は無視して。



そうか、この世界に猫は居ないのか。




「こんなのです」




ジャンッ!!




あたしは紙に書いた猫を皆に見せた。




「「「「……………………」」」」



「ゾンビ……??」



王子!?




「えっと……えっと??」



メガネ??




「強そうだな!!」



そればっかだな!ゴリラっ!




「……絵、下手だね」



リリ嬢ーーーーーーーっ!!



そんな本当のことをっ!!




「そこっ!笑うな!」





こうなったら!!



何故かそこにあった、猫耳としっぽを着けてっ!!




デッデッデッ!!




突然、戦闘開始の曲がっ!!




今かっ!


今なの……













!!??




タイミングの悪い敵を睨んだ……睨……




「おおおおおーー!?」




何故か、ゴブリンみたいな奴らが猫耳としっぽをつけているではないかっ!!




なんでだ!?



いや、これはこれで可愛……いくないっ!!




猫に失礼だっ。



しかしあたしは疲れた……疲れたのだ。




「あれが猫です……」




言ったった。





「アレがっ!?」



「アレが……」



「強……強??」



「絵、そっくりだね」




リリ嬢ーーーーーーーっ!!




「だぁああああっ!!」



「なんっっでお前がこっちに向かってくるんだよ!?」




猫の日なんてーーーーーーーっ!!




マツリは仲間から拳骨を4発頂いた。



心の治癒は不可能だった。




RPG[完]

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る