第二話 「スポーツゲームのような空間へようこそ」
「ここは……」
大地は気付くと、野球場のホームベース上に立っていた。
リアルとは程遠いグラウンド、スタンド、そして電光掲示板が大地の目に映る。
「スポーツゲームに出てきそうだな……」
大地が言葉を漏らすと、三塁側ファールゾーンのフェンスのドアが開く。
それからまもなくして、リリーフカーが姿を現す。それと同時に、場内アナウンスが流れる。
「我が社製造のスポーツシューズをお手に取っていただきありがとうございます」
凛々しい声に大地の背筋は無意識のうちに伸びる。
「そのスポーツシューズは我が社自慢の商品でして。しかし、なかなか売れず……そこで、そのスポーツシューズを履いてくださる方を探していたんです。そして、履いてくださったのがあなたでした」
アナウンスからすぐ、リリーフカーがサードベース付近に到達する。
無意識のうちに、大地の心臓の鼓動が高鳴る。
リリーフカーは徐々に減速し、マウンド付近で停車する。そこから少しの間の後、女性がリリーフカーを降り、大地の元へゆっくりと歩み寄る。
二十代と思われる、黒髪でショートカットの女性だった。
「きれい……!」
大地は思わず、言葉を漏らす。
女性は大地の一メートル手前で足を止め、腹部の辺りで両手を組む。
それからまもなくして、女性のやさしい声が大地の耳に届く。
「スポーツゲームのような空間へようこそ。私、こちらの空間のガイドを務めております、
Invitation ~スポーツゲームのような空間への招待状~ Wildvogel @aim3
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