第12話

「……俺は?」



「四季は頑張り屋だな」



「うぇっへへへへへへへへっ」




率直にそう言われ、盛大にテレる四季。




「「「!!!!」」」



(((四季めっ)))




「アリスより僕の方が綺麗だよね?剛」



「ん?」



「あ?あたしのが綺麗にきまっとるやろ」



「え?」




剛を挟んで睨みあうアリスと凪沙。



周りの男達から美人二人に取り合いされて、羨望と嫉妬の視線を浴びながら全く本人は気付いていないのだが……。



俺を挟んでケンカすなっっ、なんて吠えてる剛がハッと思い出す。



自分が怒っていたことを。



そして




「これ、誰だ?」



「それな」



「「「あ…………」」」




剛が視線を向けた先には、アリスに投げられ、剛に殴り落とされうつ伏せで大の字に潰れている男。



剛の言葉に頷く四季。



完っっ全に忘れていた当事者3人。



凪沙が説明しようと口を開くも




「「「「「ゲッ!!」」」」」




まだ遠いが警官が二人、こっちに向かって走ってきてるのが5人の目に入った。




ケンカしている、と誰かが通報したのだろう。










ダッ!!













無言で、迅速。


そして息もピッタリに同時に5人はその場から逃走した。











その場にいた、通行人達はそれを見て



"慣れてるな"


と思ったというー。





それぞれ5人とも昔、警察官には何かとお世話になっていたから。




「「「「「…………」」」」」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る