第10話
「ちょっとそこに正座しろ」
恐ろしく声も低く、絶対零度のビームが出そうな程冷たい瞳。
((怒ってるーーっ!!))
マズいっマズいっと慌て出す二人。
剛は基本姉弟には甘いので本気で怒るなんてことはあまりない。
だからこそ怒った時は怖い。
好き勝手するアリスと正義は特に。
「ごごごごごごごーーーっっ」
「何処に行くんだ?」
四季参戦。
「GOちゃうわっ」
「剛くんっ、これには溝より深い訳がっ」
「浅っ。めっちゃ浅っ」
「ままままま間違えたっ。山っっ山っっ」
「海だわ、ボケぇ!!」
ツッコミと同時にアリスに頭を叩かれる正義。
「アリスちゃんのゴリラーッ!!」
「あー?」
「オイ、お前ら大人しく……」
いつもの言い合いに発展しそうになったので四季が止めに入ろうとするも……
「やかましい」
「「「!!!!」」」
息を飲むアリス、四季、正義。
「正座」
アスファルトを指差す剛。
これはもう絶対命令だ。
言い訳も出来ぬまま、アリスと正義は観念して正座をしようとした
その時
「剛!!」
凪沙が弾んだ声で剛を呼び、走ってきて剛に抱きついた!!
「「「あ"ーーっ!!」」」
「……凪沙か?」
「うん!!」
目を丸くし、問いかけてくる剛に凪沙は幼子のように笑って大きく頷いた。
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