【犯人④】『琥珀』
「犯人はお前だ、琥珀」
紅貴は、人差し指を琥珀に向けた。
琥珀は、怒った顔で反論する。
「なんでオレなんっすか。オレは、プリンがなくなった後に出社したんっすよ」
「さっきも言ったが、給湯室には、この事務室を通らなくても入ることが出来る。出社する前に腹ごしらえをしようとでも思ったんだろう。冷蔵庫を開けて、プリンを見つけたお前は、それを食べたんだ!」
「な、なんでそんなことが分かるんっすか。証拠でもあるんっすか? オレがプリンを食べたっていう」
「証拠だと? そんなもの必要ないだろう。この俺の完璧な推理があればな!」
「そんなものは推理でもなんでもない。ただの妄想というんだ、あほぅ」
花月がツッコミを入れた。
「なっ、……花月は黙ってろよ。俺は、琥珀に言ってるんだ」
「オレも納得できませんね。証拠を出してもらわないと」
(くっそ~、証拠さえあれば……!)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます