キモい虫はぶっ叩け!!
千景から背中を押されて安原君の前に突き出された。
「ったく、皆で探してたんだぜ! もう授業始まっちまう! もういい加減、キモい虫つかねえようにオレと付き合えよ」
「キモい虫って?」
「皆まで言わせんなよ。それよっか待たせられたからよぉ」
と安原君、私の肩を掴んで目を半閉じにして顔を近付けて来たから、思いっ切りぶっ叩いてやった。
「ああそう!! 『キモい虫』ってアンタの事ね!! よ~く分かった!!」
安原をそのままうっちゃって置いて花壇に駆け戻ってみると、持ち主を無くしたチョコが誰かの気遣いでジョウロの上にそっと置かれていた。
私はその包みを胸に抱きしめると、何かに押されて涙をこぼした。
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