第8話 祈りの呼吸と横の繋がり
影との対峙を経て、僕の中には確かな気柱が立ち始めていた。しかし、それだけでは不十分だと、リオが教えてくれた。
「お前は天と地を繋ぐ柱を作り上げた。だが、気柱が本当に機能するには、もう一つ必要なものがある。それが『横の繋がり』だ。」
リオはそう言うと、胸の前で手を合わせるポーズをとった。
「祈りの呼吸を使えば、横のラインを広げられる。これは孤立した力ではなく、世界と繋がるための呼吸だ。お前が柱として本当の力を発揮するには、この呼吸を身につける必要がある。」
僕はリオの動きを真似て、胸の前で手を合わせた。両手の間に空間を感じるよう意識しながら、呼吸をゆっくりと深くする。すると、手の間に微かな温もりが生まれ、その感覚が全身に広がっていった。
「いいぞ。その温もりを自分だけのものにするな。広げろ。世界と繋げろ。」
リオの声に従い、僕は呼吸を通じて自分の中にある愛や安らぎを外に広げるイメージを持った。すると、その温もりが風に乗り、周囲の空間に溶け込むのがわかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます