夜更かしのヨル
Φland
第1話
僕はいつものように学校をさぼって、家でゲームしてた。ゼルダの伝説。すごくいいとこで、学校に行く暇なんてなかったけど、ハイラルを救う頃には窓の外は真っ暗になっていて、自分が朝から何も食べてないことに気づいたんだ。
部屋にはお菓子もなかった。階段を下りて、リビングの冷蔵庫を開けても、空っぽ。朝になれば、親父が帰ってきて、冷蔵庫に適当な食料を補充してくれるけど、それまで待てないくらい僕はお腹が空いていた。仕方ないからコンビニまで何か買いに行かないといけなくなった。
家を出ていく時、時計をチラッと見たら、午前1時。まだ日が落ちたばっかりだと思ってた。ハイラルとここじゃ時間の進みが違う。
コンビニまでの夜道は暗い。あたりまえだけど、人もいない。僕は懐中電灯でも持ってくればよかったと少し後悔した。
思えば、こんな深い時間に外に出たことは今まで一度もなかった。別に禁止されてたわけでもない。夜は家で寝る時間だと勝手に決めつけていた。
街灯の下だけ明るい。僕は光と闇に交互に包まれながら歩いた。たった一人で。街灯がない道は正直言って少し怖かった。お化けが出そうで。でも、寝る時僕は部屋の電気を全部消さないと寝られない。矛盾してら。
コンビニではコーラとお菓子をたくさん買った。こんなにおいしいのに、体に毒なんて、僕には信じられない。
夜更かしのヨル Φland @4th_wiz_u
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