暁の秋夜に、君は、眠る。-華夢

黒薔薇 隗斗(こくふうび かいと)

第1話プロローグ

この世の掟には、万里が、生ずる。


んー…。


よく、解らないけど、叔父様は、そう言います。


私の両親は、少し、変わり者。


『あぁ、リンリ…』


『駄目だろう。聖霊術は、難しいんだ』


母みたく、やりたい。


『出なさい。地の聖霊。我と、契約しなければ、あの、アホ面に、飛ばしますよ…』


ただ、後から、知りました。


母は…。


力の使い方を、心配をしていました。


私、紅月 闇亜(あかつき やみあ)は、神の力を使える様に、修行に、明け狂う。


-…通称『マリア』と、呼ばれています。


それは、私が、聖母マリアみたく、聖女みたく、優しいから。

あの、有名な著作人と、同じ感じ。


えっと、名前、何だっけ?


とりあえず、私こと、闇亜の家系は、少し、変わっています。


昔々、それはそれは、愛ある形で、生まれてきた御子がいたそうな。

愛狂しく、尚も、枯れない華。


当時は、そう、崇め讃えられていたそうです。


名を…。


『靉流(あいる)』と、言うらしいです。


凄く、勉強熱心の子で、未来の“セツナ”。


『何時か、継ぐであろう、時の中で、生きる御子。見つけなさい、私の愛する子達を』


一人は、解りやすい…。


母が、若い頃に、出来た御子。


カグツチの名を引き継ぐ子。


名を…。


-…リンアと、言う。


この世の万里すら、上回る力を身に付けた子。

存在事態が、崇め讃えられる様な女性だと云う記憶があります。

そこで、少しだけですが、私の前世が、どんな趣味をしていたのかを説明する必要がありますね。


先ず、オペラが大好きな子でした。


特に…。


『シェークスピア』は、外せない。


「って、私の、前世さんは、変わり者よね」


何故、惹かれてしまったのかは、不思議だけど。

夢を見る時がある。


綺麗な湖に、広がる世界は、何処か、懐かしい。





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