カマキリと王様
東井タカヒロ
カマキリと王様
ここは迷いの森。
入ってしまったら抜け出すことができないといわれる。
そんな森に王様が迷い込んでしまった。
「だれかいないのかね」
王様は不安そうな声で話しかけました。
しかし、声が返ってくることはありませんでした。
どうしたものかと王様は悩んでしまいました。
するとそこへ一匹のカマキリがやってきました。
「王様、王様、どうかしたのですか」
カマキリは王様に話しかけました。
王様は悲しそうな顔でこう言いました。
「実は迷ってしまって、どうしたらいいものかと悩んでいたのじゃよ」
王様はカマキリに相談するとカマキリは自信満々に答えました。
「そんなことなら僕が案内しますよ」
カマキリは王様を案内すると言いました。
「ありがとう」
王様はカマキリにお礼を言いました。
カマキリは王様を連れて森の中を歩き始めました。
すると王様が立ち止まりました。
「少し待ってくれんか」
「どうしたのですか?王様」
「この森にあるお宝を探しに来たのだが、知らないかね」
王様はカマキリにお宝の場所は聞きました。
「この森にお宝はありませんよ」
カマキリはそう答えました。
王様は残念と思いました。
そこへ一匹のオオカミがやってきました。
「ここを通りたければ食べ物をよこせ」
オオカミはそういうと道を塞いでしまいました。
王様は困ってしまいました。
カマキリは王様にこう言いました。
「僕をオオカミに差し出してください。そうすればここを通ることができます」
王様は「それでは誰がこの森を案内するのだ」
王様がカマキリにそう言うと、カマキリは答えました。
「そこのオオカミに案内してもらってください」
王様はオオカミにカマキリを差し出すと、オオカミは喜んで王様を案内しました。
無事に森を抜けると、そこには森が無くなっていました。
生物を大事にすることができない人はこの森には入れないのでした。
おしまい。
カマキリと王様 東井タカヒロ @touitakahiro
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