夜に光る七色の輝石と僕ら

夜になり、一匹のネズミと過ごすことになる初めての夜。

 二人は身を寄せて砂漠に仰向けで寝る。

 ふと、夜空を見上げると、宝石のように輝く夜空が僕らを照らしていた。

 「きれい」

 その夜空この世で一番きれいなものだった。

「ポチもそう思うのか」

 僕らだけの静かな夜。夜空に光る七色の輝石を見ながらその日は就寝した。

 

 起きると、夜とは別の世界のような場所になっていた。

 灼熱の大地が足を焦がし、光が肌を襲う。

 ポチと少年は水を分け合いながらナビの示す方向へと進んだ。


 ナビの目的地に着くと、2つの廃ビルが建っていて、その近くには湖があった。

「湖だぁ」

 長い年月をかけて作られたその湖は透き通るような綺麗な水だった。

「やったなポチ!」

 ポチも嬉しそうに湖へ飛び込む。

 少年は湖を一周しながら人の痕跡を探す。

 すると、来た場所とは反対側に足跡を見つけた。

「やったなポチ!」

 準備をし、足跡を追いかけて進むのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

孤独の砂 東井タカヒロ @touitakahiro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ