人工知能と自然物の調和

 ナビの目的地に着くと、そこは巨大なドームを突き破っている大樹がいた。

「すごい」

 廃墟となったドームの中は大樹が根を伸ばしており、人工物と自然物が融合していた。

 ドームのバックヤードへ進むと、また白骨化した死体があった。

「また……なのか」

 さらに奥へ進んで行くが、瓦礫が道を塞ぎ、これ以上いけないようだった。

「戻らないと……」

 ぐるぐるともと来た道を薄っすらと思い出しながら出ると、来た場所とは別の場所に出ていた。

「溶けてる?」

 プラスチックで出来た椅子は溶け、朽ち果てている。

 ナビに従いながら、ゆっくりと進む。

『警報。過剰な放射線を確認。右に迂回してください』

 右へ迂回しながらドームを出る。

「何もなかったな」

 次の目的地に向かって進んでいると、一匹のネズミに出会った。

「どうぶつだ!」

 少年は初めてみる動物に興奮しながら、捕まえて一緒に旅をすることにした。

「名前を付けるんだよね……じゃあポチ!よろしくなポチ」

 そうして少年は一匹、旅の友を手に入れた。

 

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