再出発

 扉を開けると、そこに広がっていたのは一面黄色一色の砂漠だった。

 テレビで出てきたような華やかな街も、高い建物さえない砂だけの世界だった。

 少年の期待はあさっり砕け散った。

「ここは……?」

「昔は栄えていたんじゃよ。今はもう廃れてこんなもんじゃ」

 そして少年は砂漠での知識を爺さんから教えられるのだった。


「わしの教えられることはこれで全部じゃ」

 何故爺さんが急にこんなことをし始めたのか分からなかった。

 家に戻り、重い扉が閉じられる。


 爺さんの容態が急変したのはそれから2時間後のことだ。

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