33つ目の友情
「後悔ちゃんは異性ともつるんでたの?」偉そうにそう言う彼女がむかついたので、そう聞いてみる。すると、「あははっ!」と突然大声で笑いだした彼女。お腹を押さえて目に涙まで浮かべ始めたので、かなり面白かったのだろう。しばらく笑ってから、「私の喋り方、あんまり真似しない方がいいよ。あとでめちゃくちゃ後悔する。」と注意された。注意と言っても、こら!みたいな怖いものではなかった。優しい。
「どうしてダメなの?」隣の彼女にそう聞くと、「私の喋り方ってあんまりきれいじゃないんだ。少年はさ、きれいな方でしょ。育ちいいんだね。」と返された。「別に育ちはよくないよ。というか、育てられてないかも!」いっそ笑い飛ばしてくれという気持ちで明るくそう言うと、「は?育てられてないって何?なんかヤバいやつ?」と真面目なトーンで言われた。笑い飛ばしてはくれないのか。
「あの、実は僕、お母さんが亡くなってて。」重い口を開いてそう言うと、「は?え?ガチで?マジのやつ?」と慌て始める後悔ちゃん。「・・・待って、心の準備するわ。」僕が何も言わないことで何かを察してくれたらしい彼女が深呼吸をした。
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