参日目:バーガー。

バーガー。


今日は土曜日。

すなわち半ドン。

半ドンっていうのは、学校が午前中に終わることを指す言葉だ。

小学校中学校は土曜日休みの場所が多いんだけど、高校生になると何でか土曜日も学校に行かされる。

社会人の気分を味わえってことなんだろうか…なんと迷惑な。今はワークライフバランスが整った世の中じゃなかったっけ?

因みにどうして半ドンっていうのかは不明。何かの小説だか漫画だかで見たことがあるだけで、由来は知らない。


そんなわけで、今日は久しぶりにバーガーを食そうと思う。

テリヤキチキンバーガー。この甘みと、レモンティーの組み合わせがたまらなく美味しいんだぁ。

ぼくは少食だから、サイドメニューはつけずに単品で。


ムシャ。もぐもぐ…


う〜ん。ちょっと遅い時間に食べるバーガーはたまらないね。

この暴力的なくらい舌に旨味を押し付ける感覚。言い方は悪くなっちゃうけど、このチープな味付けが魅力なんだよね。

毎日は食べたくないけど、久しく食べないとちょっと恋しい気持ちになる。ファストフードってだいたいそんなモノ。きっと。

それでもお母さんが家で作るご飯は飽きない。むしろ毎日献立とか楽しみになっちゃうのは、やっぱり愛情の力なのかね。


…そしてあなたは今日もナゲットですか。

ぼくは、やっぱり視界に見えちゃうナナたん(仮称)を見てふと思う。

しかも今日の服の色は真っ黒。上から下まで。だから髪の白とのコントラストで非常に目がチカチカする。トリックアートかな?

今日はここ二日間の様子と違って、スマホをイジイジしている。爆裂人気Vtuber(多分)だから、エゴサ?とかしてるのかな。基本のネット知識はおなじみあの友達君なので、用語の使い方は合ってると思うんだけど。


しかし、ナナたん(仮称)一体ここに何しに来てるんだろう。わざわざ衣装まで整えて。

ナゲットを食べに来てる?そんなわけなくない…?

まぁ、確かに近くに同系列の店は確かにないけど…そんなちょっとしたコトしに来た割には長い事居座ってる気がするんだよなぁ…。

ここにいる間は基本的にテキストと格闘してるぼくだけど、ちゃんと帰る時間は気にしてる。門限あるんだよね、ぼくの家。7時。別に夜何処かへ遊びに行きたいとかないから、この設定になんの文句もない。

4時くらいにここに来て、6時きっかりになったら帰るスタンスでいるぼく。

ぼくがナナたんを初発見したときの時間は…確か5時くらいだったっけ?

ぼくが帰った後のことは知らないけど、一時間ナゲットで居座ってるのは確定だ。


あんまりこういう風に長居しちゃうのって、良くないんじゃなかったっけ…?

ナナたん(疑惑)?



まぁいっか。休日になっても席が三分の二ぐらいしか埋まらないんだから、大丈夫でしょ。

店員さんに怒られたときは…どんまい。


そう思いながらテリヤキバーガーを食べ終えたぼくは、とっとと世界史近世の人物暗記を始めた。

ヴィットーリオ・エマヌエーレ二世って、名前のインパクトの割に忘れちゃうんだよなぁ…メモメモ。



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