第16話 旅立つロアス!新天地へ!

朝ロアスは物心ついて毎回やっていた恒例の腹ダイブをする為にシンヤを起こしに向かう。


「父ちゃーーん!

おはよう!!」


シンヤの腹の上に遠慮なしのダイブする。

ドスっと鈍い音がしたが、何のこともないようにシンヤは起きる。

15歳になってもこの起こした方するのはどうかと思うが、シンヤはこの起こし方が気に入っているのでやり続けるだけだ。


「んー…。

おぉロアおはよう……。」


シンヤが起きロアスの頭をワシャワシャとする。

すると優しく撫でてきて、


「これも最後になるのかぁ…。

寂しくなるな…。」


感慨深く言うシンヤであった。


「そうですね…。

僕も寂しいです。」


2人して少し寂しさが出てはいるが、息子の旅立ちに笑顔以外は有り得ないと、大切な父に旅立つ時に笑顔以外はないと、2人は同じように考えそして笑うのであった。

やはり血が繋がってなかろうと間違いなく似た親子である。

そして2人はレンが待ってる食卓に向かった。


「最後のあの起こされた方は済んだみたいですね。

今日はゴッちんがいないので私が作ったので味の保証はしませんよ。」


レンがそうは言うが充分過ぎる料理が出来ていた。


「父様そんなことないですよ!

美味しそうです!

いただきます!」


「「いただきます。」」


そうして3人は最後の食事を食べた。


ーーーーー

「「「ご馳走様でした!」」」


ほぼ同時に食べ終えた3人は後片付けをして綺麗にしたら、いよいよその時はやって来た。


3人が玄関に行き、ロアスの出発をレンとシンヤは見送るのである。


「ロアス、昨日渡すつもりだったのですがピアスの出来に喜んでたら忘れてました。

これをどうぞ。」


と、レンから渡されたのは1枚の厚みがあるカードだった。


「それはステホ、ステータスフォンっていう魔道具です。

魔力を通すだけですぐに使えますよ。

機能はそれ1つでコールにメール、写真や動画などいろいろなことが出来る便利な物なんですよ。

私とシンヤのステホは登録してますので困ったことがあれば何時でも連絡くださいね?

それと何となく名前で気づいてると思いますが、それでステータスを見ることが出来ます。

他にもいろいろ機能がありますが自分で使って覚えていってくださいね?」


旅に出る直前で軽いノリで何でもないように言うレン、


「えっ!!

ステータスが見れる???

今まで魔法で見ていた意味は???

それにこんな便利な物を何故今まで渡してくれなかったんですか?!!」


「ステータスを魔法で見てたのって、それはもちろん訓練の為ですよ?

当たり前じゃないですか?」


「そうだぜ?

それにステホみたいな便利な物は、普通ちゃんと成人してから渡すだろ?

小さい頃にもたして、それに頼ったらダメになっちまう。」


と、2人は当たり前のように言うが何か腑に落ちない。

言ってることは正しいのだけど何故もっと早く渡してくれなかったのか?

この2年の訓練を思えばそう思わずにはいられないのだが、この2人のことだから何か考えがあってのことだろうと無理矢理納得することにした。


「それとロアスのステータス何ですが、他の人たちよりあまりにかけ離れてるので一般の冒険者と同じくらいに見れるようにしときました。

もしあなたが自分の本当のステータスを見せてもいいと思える人が、出来たならステホではなく魔法で見せなさい。

そして、それを見てもあなたと一緒に歩んでくれる人が居るならずっと大事にするんですよ?」


「ロアスは俺たち異世界人並に強くなってるからな!

絶対他の人に見せる時は慎重になれよ!

バカな貴族とかダメな王族にバレたりでもしたら絶対面倒なことになるからな!

だがもしバレて面倒な事になってもロアスなら切り抜けれるだろうさ。

だが悪い女には気をつけろよ?

そこは本当に気をつけろよ?

絶対だぞ!フラグじゃないからな!!」


いろいろ心配が絶えないなら、もう少し旅を遅らしたらよかったのにとロアスは思った。

いつまでも2人と一緒にいたいがこれ以上いたら余計に離れがたくなってしまう。


「それでは父様、父ちゃんそろそろ行きますね?」


ロアスは歩き出す、


「ロアス!

お前の今の力ならある程度のことは何でも出来る!

だけど弱い者に使うのだけは絶対にするな!

お前の力はこれから会う愛する人の為に使え!

その時は遠慮なんてするな!

全てを使って愛する人を守れ!!


それに、次会う時に何人嫁作るか楽しみにしてるぞ!!

孫も出来てたら最高だけどな!!」


「まったくです、今から楽しみで仕方ありませんよ。

ロアス!

あなたならどんな困難もきっと立ち向かえます!

あなたらしく頑張りなさい!

その為の知識や技術も魔法も教えて来ました!

だから守るべき者が出来て困ってたらそれらを全て駆使してやりなさい!!

あなたなら間違った事はしないと自信を持って言えますから!


それと孫を作るのはまだ早いので避妊魔法はちゃんとしなさいよ?」


ロアスは2人とも最後の一言は余計だなと思い笑った。

だが、いつも2人が居るのが当たり前だった。

これからは自分で考え、自分で行動する。

そしてその行動で起こる出来事はすべて自分で背負わなければならない。

自分をここまで育ててくれた2人に本当に感謝しかない。

もちろんゴッちんやフェリシア様にも感謝だ。

きっとこれからもこの気持ちは変わらない。

お別れの挨拶はしたかったがそれは止められるとロアスにもわかってるので今は黙って行こう。

いつか会えたら謝ろう。

そして成長した姿を見せよう。

父様と父ちゃんにとって自慢の息子であると言われるような人になろうとロアスは決意する。

だからこそ今ロアスは胸を張って旅に出ることが出来る。


「じゃあ!行ってきます!」


「「行ってらっしゃい!!」」


ロアスは2人に手を振りながら旅に行くのであった。


_____________


どうも作者のG.Gです!

ようやく旅に出たロアス。

これからのロアスの活躍見守ってください!


応援いつもありがとうございます!

作者の励みになってます!

本当にいつも皆さんありがとうございます!

よければ☆などの評価も頂けたら幸いです!


朝8時と夜20時の2回投稿してます!


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