第14話 地獄は身近に、旅立ちの前日

ロアスの特訓は今までも苛烈だったが今回からは確実に地獄である。

まずレンが魔法を今まで以上に使えることから手加減はしてるが遠慮が無くなった。

燃やされ、凍らされ、切り刻まることが当たり前で、ありとあらゆる攻撃をした。

最初に覚えるのは回復魔法がいいと考えたレンは攻撃をしロアスに回復魔法使わせるという特訓にした。

何て脳筋何なんだろう。

いつも冷静沈着なレンがここまで脳筋法をするとは思わなかったロアスは正直また心が折れそうになってた。

いや実際折れてはいたが、泣こうが喚こうがレンからの攻撃は止まらなかったのだ。

ある程度の回復魔法が使えるようになると今度はシンヤの番だ。

ロアスが回復魔法が使えるようになるまで特訓は何もしなかった、シンヤだがタチが悪いことに回復魔法が使えるようになった時のシンヤの特訓は地獄の拷問だ。

腕が折れたりも当たり前で場合によっては切られたりもした。

覚えるのは実戦が1番というこちらも脳筋考えのシンヤがロアスを襲う、気づけば切られた、腕も足も無くなり気づけば四肢がないこともよくあることだ。

シンヤは暗殺術で攻撃してるので気配が無い、そこに居ないかのように消えるのだ。

じゃあ何故ロアスが一瞬でも気づけるかと言うと、ロアスの気配察知出来るギリギリをシンヤが襲ってるからだ。

ある程度慣れてるくるとまたギリギリで気配が消える、襲われるとわかる瞬間の攻撃で反応して避けても避けられず確実に切られる。

切られることが確定しているという拷問がずっと続くのだこれで心が折れない人はいない。

逃げようとしたら足が切られる、回復して逃げようとしたらまた切られる。

これの繰り返しでロアスは神経がすり減りゴッちんに助けを求めてもゴッちんは脱兎の如く逃げる。

もちろんたまに勇気を持って助けようとするがレンとシンヤどちとも歯が立たず、ロアスと同じようにボロボロにされるのである。

1番酷いのは間違いなくシンヤだ。

だが特訓が終わればそこにいるのは息子を溺愛するただの親バカだ。

特訓が終わればまずレンとシンヤは謝罪をする。

大切だからこれからのことを考えて厳しくしてるのだと泣きながら言うのは恒例になりつつあった。

この差が酷すぎるのでロアスはいつも特訓という名の地獄は夢だと思って、現実逃避をすることは仕方ない。


そして今まで4人で住んでた家には1人増えていた。

そう増えたのは女神フェリシア様だ。

何年も現れなかったフェリシア様がロアス達の前に頻繁に現れるようになったのだ。

フェリシア様曰く今まで来なかったのはレンとシンヤに止められていたからそうだ。

理由は、


「「歩く卑猥駄女神がいたらロアスの教育に悪いからだ!!」」


と、言われた為泣く泣く見守るだけにしていたんだとか、ロアスがいつでも会いに来てくださいと、言った時ロアスの愛らしさにやられ、


「私がロアスちゃんの母親になる!!♡♡♡」


と言い出しのだがロアスが、


「母親は1人でいい。」


と一蹴した。

激へこみを大泣きするのであった、だがそこで女神様にロアスが、


「母親は無理ですがお姉ちゃんではダメですか?」


と、言った時激へこみ顔から凄い笑顔に変わったのである。


「ロアスちゃんのお姉さんになるぅぅぅぅ!!泣」


嬉し泣きをしたのは言うまでもない。

ある意味では社交辞令的に言ったロアスの言葉に本気にしてしまい今ではほぼ毎日会いに来ている。

女神様は暇なのだろうか?

でもロアスは今ではフェリシア様のことは本当の姉のように慕って大切な家族の一員になっていってることに嬉しく思っていた。

こうしてドタバタと過ごしながらも特訓は順調であった。


ーーーーーーーーーーーー

2年後 ロアス15歳


「ロアスあなたも15歳です。

こちらの世界では成人扱いになりますね。

なのでここらで外の世界を旅するのはどうですか?」


レンに急に言われたロアスは、


「えっ?

旅ですか??」


「そうだぜロアス!

世界を見てくるついでに嫁を見つけてこい!!」


そうシンヤに言われた。

確かに最近は特訓も落ち着いてきた。

だが2人からはまだまだ教えてもらいことがあったのだ、だからロアスは、


「僕にはまだ早いと思うのでもっと特訓とか知識を付けてからではダメですか?」


まだ特訓をしたいと言った。

だが、


「何言ってるんです?

あなたはもう充分学びました。

あとは世界を旅でもしてお嫁さんでも捕まえて来なさい。」


「そうだ。

嫁も1人といわず何人でも見つけてこい!

もちろん自分が幸せに出来る範囲でだぞ?」


レンとシンヤが言った、


「でも…。」


と渋ったロアスだったが、


「これは決定事項なので明日旅に出なさい。」


「旅の準備は、充分蓄えがあるから明日でも大丈夫だろ?」


「えっ?明日??

えーーーーー!!」


急に2人からの旅に出ろ宣言である。


――――――――――

どうも作者のG.Gです!

今回は急な展開で旅に出ることになったロアスですが今後はいかに?!


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朝8時と夜20時の2回投稿してます!

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