第13話 ステータスの違い

いきなり現れた綺麗な女性は自分を2人の愛の女神と言う。

だが2人からは、


「私の愛の女神ですか?

まったく…女神のくせに嘘は言わないでください。

外見だけがいい駄女神のくせに。」


「まったくその通りだぜ。

ミスで色々問題起こしてる駄女神のくせに、俺たちがそれをカバーする羽目になってたんだぜ。」


女神に対してなかなかに辛辣だった。


「ひどーい!!

それ言わない約束でしょ?!

せっかくロアスちゃんに威厳あるカッコイイ女神像を植え付けたかったのに!!

台無しじゃない…。」


2人に辛辣のことを言われ不貞腐れる女神。

いや女神だとしてこんなにフランクに喋れるのか?

2人と女神の関係とはいったい??

色々質問したかったが、ここでパーフェクトゴリラが、


「女神フェリシア様、お会いでき幸甚の極みでございます。

私、3人の筆頭執事のゴッちんと申します。

何かお話をされるようなので、宜しければ何かお飲み物やお菓子など用意致しますが如何でしょうか?」


と、片膝をつけ見事な所作で女神に言うのである。


「あら! ありがとう!!

じゃあ甘い飲み物と甘い甘い!お菓子をお願いね?」


「かしこまりました。」


そう言うとゴッちんは準備をしに行くかと思えばいつの間にか女神様と3人の前にカトラリーが用意される。

その上には、またいつの間に用意したのか飲み物とケーキが用意されていた。


「こちら飲み物はロイヤ·ミルクティーをご用意させて貰いました。

ケーキの方は季節のケーキとスタンダードケーキ合わせて12種類をご用意しています。


そして、ロアス坊っちゃまにはまだ身体が不調かと思いホットモンレのロイヤ·ハニビー入りを作りましたのでこちらを。


レン様にはブラックコーヒーをご用意しました。

少しいつもより濃いめに入れてあります。


シンヤ様には緑茶をご用意しています。

こちらもいつもより濃いめとなっております。」


わずか数秒でこの手際である。

いったいいつ用意したのか本当にわからなかった。


「さすが筆頭執事ね!

ありがとう!頂くわ!」


すぐに食いついた女神様…、話を進めて欲しかったと祈ったが神がそこでスルーしてケーキを食べようとしてるので無駄かと思った。

そんな祈りが女神様には通じなかったのだがレンが、


「話をしながらでお願い出来ませんか?

あなたケーキとか食べるそこに集中して食べ終わったら、伝え忘れて上に帰ったりするでしょ。」


レンが、今まさに食べようとしたケーキを取り上げる。


「あぁーー泣

そんな意地悪しないでよーー!泣

わかったわよ…。

ロアスちゃんあなたのその傷のこと説明する前にステータス出させてもらうわね?

その方が説明しやすいから。」


「わかりました?

じゃあ父様お願いします。」


ロアスがステータスを見せてもらう為にレンにお願いしたが、


「大丈夫よ!

ステータス·オープン!」


と、軽いノリでフェリシア様はロアスのステータスを出すのであった。


「えっ、?

父様と違う方法でオープン出来た??」


「そりゃ女神だもん!

これぐらい余裕よ!」


この女神はただの女神ではなかった。


=ステータス=

名前:ロアス

年齢:13歳

種族:???

称号:異世界の力を取り込みし者、???、試練を乗り越えし者

職業:無し

LV:1

HP:655/3000

MP:3500/22000

STR:4550

DEX:5800

VIT:7500

AGI:5500

INT:7800

MND:6300

LUK:8600

スキル:全属性魔法〔火、水、土、風、光、闇、無、空間〕、身体強化〔極極〕、魔力回復〔極極〕、全道探知、消極、心剣〔極〕、器用〔極〕、現実逃避、全耐性無効

ー現在アップロード中スキル残8ー

==============


めちゃくちゃな数字になっていた。


「すごいことになってる…。

もう何が何だか分からないステータスになってるんですが…。

あれ?レベルが1になってる??

それに、種族や称号とかも増えてますね、これは前回見たときなかったはずですが…?

それにアップロード中ってのもよくわからないですし?」


ロアスが自分のステータスにおかしいところを指摘した。

答えは女神が知っていた。


「ここの部分がこちらの世界の人と異世界からの人の違いなんだけど。

種族は人間族は本来なら見れないはずなの。

でもモンスター達は見れたりするわよ?

理由は…置いとくはね?


称号は本当ならこの世界では偉業をなさないと現れないの、でも異世界の人は最初から持ってこちらの世界に現れる。

偉業をしなくても出るなんて本来ならイレギュラーなことなのよ?

しかも本当なら称号は1人1つそれ以上は絶対つかないはず、でも異世界の人は何個か持ってる。

これも特徴ね。

それと頭に聞こえたっていう声があったじゃない?

あれは【オリュ·シル】と呼ばれる神のシステムの声なのよ。

スキルや称号とかを獲得したら知らせるの。

これも異世界から渡った時にこのシステムと繋がるから聞こえるのよね。


それとステータスがこちらの世界の人と倍以上になるの、これも特徴よ?

他にもスキルも獲得しやくなるとかレベルが上がりやすいとかいろいろあるわ。


あと、レベルが1になってるのは種族が変わったせいでリセットになったんでしょうね、また上げればさらに強くなるわよ!


アップロード中はスキルの統合や新しく取得とか進化したりの最適化してるのよ。

終わればまたスキル欄が変わってるはずよ!

それにこちらでは使えない力を発現したりもあるわね。

これに関してはレンくんやシンヤちゃんがわかるわよね?」


なるほど、確かに異世界の人は規格外だな。

このステータスを見ていたらよくわかる。


「私のオリジナル魔法とかもそうですね。」


「俺の暗殺術もそうだな。」


2人がそう話す。

確かに2人のは規格外な魔法や暗殺術なら納得いく。


「まぁそういうことだから。

ロアスちゃんは完全にこの世界の人間ではなくなったのは間違いないわ。

だけど…種族と称号に???があるじゃない?

恐らくここにロアスちゃんの傷が治らない理由があると思うのよ。

だけど私の力でも見ることが出来ないからこれ以上はわからないのよ。

そして傷を治す方法なんだけど…この部分が解明しないと、わからないのは変わらないのよ。

本当にごめんなさいね…。」


フェリシア様いわく。この傷は僕の???部分に秘密があるらしい。

???がわからないと治らないそうだ。

確かにそれ以外にはおかしいとこはないのであろう。


「それで今後どうするべきかなのですが。

ロアスには力の使い方を覚えるために訓練を変えたいと思います。

もしかしたら使いた方を覚えれば消えるかもしれませんし。

今までこちらの世界の訓練でしたが、これからは私たちの異世界人の力をメインでやっていきましょう。」


「それがいいだろうな。

今のロアスならいろいろ覚えられるだろうからやり甲斐があるな!」


2人のその言葉を聞いてあの訓練以上のことをやるのかと、ロアスは少し現実逃避をした。

ちなみにゴッちんは僕に向かって合唱している。

絶対巻き込んでやると心に誓った。

でも気になることがあったので女神様に聞いてみた。


「あの…。

女神様その…説明するためにわざわさわ現れたんですか?」


そう問うと女神は、


「それは違うわよ?

レンくんとシンヤちゃんの息子に会ってみたいってのも1割あって。

そしてね?

女神の私が現れて初恋の人になれたらなってのが9割よ!

ほら私って綺麗でしょ?

これでも自慢の美ボディなのよ!

ほらどう?惚れた?

惚れたかしら??


ちなみに説明は私の凄さを見せるためのついでよ!」


なんて残念な女神様なのだろうか。

言わなくてもいいこと言って台無しである。


「ロアスもわかったでしょ?

これが駄女神と私たちが言ってる理由です。」


「はい…。

なんとなく察しました。」


「だろ?」


3人の感想に頬を膨らまして拗ねる女神様だったがゴッちんのケーキを食べすぐに機嫌を直した。


「じゃあロアス!

明日から特訓ですよ!

私たちの力あなたに教えれるだけ教えますから頑張ってください!」


「そうだぜ!

これで俺たちの力全部教えるから楽しみにしてろよ!!

これでロアスは最強になるぜ!」


「ハイ!!」


3人の気持ちは今一つになった。






「ねぇゴッちん?」


「なんでございましょうか?」


「この5年間も地獄だったのよね?」


「ハイ…それは間違いありません。」


「じゃあこれ渡しとくわ。

ヤバイ時使ってね?」


と、女神様から回復薬:女神の雫を手渡された。


「こんな凄いアイテム!

ありがとうございます!」


「いいのよ、念の為だから。」


女神様が慈愛溢れる微笑みでロアスとレンとシンヤの3人を見る、これこそ女神様だ!

ロアスを心配している女神様から渡されたアイテムをゴッちんは大事に持った。

これからまたロアス坊っちゃまの地獄が待ってる。

私も逃げてはいけない、逃げ癖を無くす特訓をしようとゴッちんも誓ったのであった。


_____________


どうも作者のG.Gです!

ようやく幼少編がクライマックス間近です!

あともう少しお付き合いください!


応援いつもありがとうございます!

作者の励みになってます!

本当にいつも皆さん作品を読んで頂きありがとうございます!

よければ☆などの評価も頂けたら幸いです!


朝8時と夜20時の2回投稿してます!

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