第12話 目覚めたロアス、そして新たな来客
一息ついた2人はゴッちんを抱えゆっくり地面に横に寝かした。
そして2人は寝ているロアスを見た。
((生きていてくれて良かった。))
まず2人が思ったのはその一言である。
成功確立が高いとは言えそれでも死ぬ危険性の方が高かったのだ、内心ずっと心配で不安だったので生きているロアスを見てホッと心から安心できた。
だがロアスほ身体がひび割れのように裂けて痛々しく見えている。
裂けた部分は血管なのか赤く光って見えるが気のせいだろうか?
そう不思議に思いレンは近づき、
「おかしいですね…。
身体がまだ裂けているんですが、確か最後に光った後も私とゴッちんは回復を継続していたはずです。
普通ならこの裂けた皮膚も再生して治ってるはずなんですけど何故このままなんでしょうか?
まぁ悩んでも仕方ないので取り敢えず回復魔法で回復させますか。
《神代回復ーエイジ·ゴッズ·ヒールー》」
痛々しい傷がある息子を治すため回復魔法を使った、だが回復魔法を使ったのに関わらず裂けた皮膚は再生しない。
「おいレン!!
ロアスの身体治ってないぞ!
どうなってやがる?!」
焦ったシンヤは問いただす。
「わかってます!
ですがおかしいんです!
回復魔法はちゃんと発動してます!
先ほどまでもちゃんと治っていたはずなんです!
ですが…今は何故か効いてないんです……。」
「なっ?!
待てじゃあ回復薬を試そう!!」
シンヤはすぐにゴッちんが使ってた回復薬入の袋から回復薬を探す。
ゴッちんは1番効果が高い物から使ったのであろう。
中身はほぼ空な瓶で、残ってるのはエリクサーだった。(エリクサーでも一般的な回復薬の最高峰です。)
「ゴッちんはすげーな…あの状況で回復力が高い物から使ってやがるぜ?
それにロアスの光が当たって瓶が割れたりしてる物以外はちゃんと袋に入れてる。
たぶんその辺に捨ててロアスや俺たちが瓶の破片とかで傷つかないようにしていたんだろうな。
とりあえずエリクサーを使うぜ。
それとゴッちんにも使わないとな。」
素直に称賛するシンヤである。
そしてゴッちんにまずエリクサーを使った。
効能は目に見えてすぐに出た、飛ばされた耳や指は回復し綺麗な状態になった。
ゴッちんが回復したのを見てシンヤはすぐにロアスにエリクサーを使った。
…だがロアスの傷はやはり治らなかった。
「何でだ?!
エリクサーでも治らないぞ!
どういうことなんだ!!
エリクサーじゃないのでも入れたか?
いやこれはエリクサーなはずだ。
ゴッちんに使ったらちゃんと治ったのに。」
「わかりません…。
本当に何故なのか……。
取り敢えず家に連れて帰りましょう。
そして他の回復薬をまた作って使ってみましょう。」
レンとシンヤは意味がわからず、とりあえず家に2人を寝かせたあとに上級回復薬の素材を取りに向かったのである。
_________
1週間後
「んっ…んーー?」
ロアスは目覚めた。
そして自分がベッド寝てると気づき生きてることにホッとした。
あんな苦しいことは二度としたくないけど生きていることに感謝し涙を流す。
そして周りを見渡すと、
「ロアスおはようございます。
起きましたか。
心配しましたよ?」
本を読んでいたのであろうレンが隣にいた。
「父様…おはようございます。」
未だに身体は怠けがあり、動かすのが辛いがベッドから起き上がる。
「成功したんですね?
良かったぁ…。」
「えぇ、成功と言えば成功なんですがまずは生きていて本当に良かったです。
今日起きなかったらちょっと大変なことになってましたからね。」
「えッ?
それはどういうこと??」
「あれです。」
ロアスはレンの言葉に意味がわからず聞くと、レンが指を差す。
その方向に顔を向けたら、
「「ふがっ!!ふががー!!」」
じったんばったんとロープで簀巻きにされてるシンヤとゴッちんがいた。
「あれはいったい??」
「ロアスが1週間も起きないからと怪しい薬や道具に謎の実などを使おうとしていたので止めた結果です。」
「えー…。」
ロアスは冷や汗が出た、自分は起きなかったら何をされていたんだろうか?
「あれ?
でも1週間僕は起きなかったんですか??
そりゃ心配しますよね…。
父様2人を解放してあげてください。」
そうロアスに言われ仕方ないという風に指をパチンッと鳴らしたら。
ハラリ…
2人を縛ってたロープが切れた。
「ロアス起きて本当に良かったぜ!!
大丈夫か?なにかして欲しいことないか??
[ロアス「大丈夫です汗」]
何かあれば言うんだぞ?
おいレン!!
ひでぇじゃないか!!
俺は心配だから気付け薬とそれに起こすための魔道具を用意しただけだ!!
それなのに簀巻きにしやがって!!!」
そう、まくし立てるよに言うシンヤ、
「ロアス坊っちゃま本当に起きて良かったです。
何か食べたいもの等のリクエストありますか?
すぐに用意しますよ。
[ロアス「ありがとう汗」]
そうですよ!
レン様あんまりでは無いですか?!
この木の実はこの辺では絶対にどんなに熟睡しているモンスターでも起こせると言われてる代物なんですよ?!」
「そんな怪しいのつかわせるわけないでしょうが!!
まったく心配なのはわかりますが自然に起きるのが1番なんです。」
いろいろ心配してくれてのことだが使われなくて良かったと安堵するロアスである。
「それで僕が生きてるということは成功したってことですよね?
ですがこの包帯はどうしたんですか??
痛みも何もないのですが…。」
ロアスは不思議であった、普段なら怪我したらすぐに回復薬や魔法で治してるはずなのに包帯が巻かれてるのが痛みも何も感じない、それよりも体調が目覚めどんどん良くなってるように感じている。
「それはですね……。
説明より見てもらった方が早いので自分の目で見てみてください。」
そうレンが言うと包帯をゆっくり外した…。
自分の腕を見てロアスは驚いた、腕には赤黒い傷のような物が何ヶ所も付いていた。
よく見ると赤い部分は少し光ってるように見える。
「これは一体なんなんです?
包帯の量からほぼ全身がこの状態ってことですよね?
これが作り変えの結果…何でしょうか……?」
ロアスは自分の体が傷だらけなのを見ても冷静だった。
何の代償もなくいくとは思ってはなかったのでそこまでショックは受けてないのが正直な感想だ。
痛みも何もないのがさせめての救いなのかもしれない。
ロアスの体を沈痛な顔で3人は見ている。
するとシンヤが、
「ロア…。
約立たずですまねぇ。」
ゴッちんが、
「ロアス坊っちゃま…。
本当に申し訳ございません。」
レンが、
「ロアス…。
本当にすみません。
いろいろな方法を試したのですが全部ダメでした。
何をやってもその傷は治らないのです。」
と、それぞれが謝った。
きっと3人はそれぞれが出来ることをしたのであろう、本当に自分の為にやってくれて感謝しかない。
「いいえ!
3人ともありがとうございます!!
僕は大丈夫ですよ!
それに、確かに傷は残りましたがこれは戦士の証としてカッコイイじゃないですか!!」
前向きに言葉を言うロアス。
この言葉にレンとシンヤは微笑み、ゴッちんは号泣だ。
「一応生きていますし成功したので良しとしましょう!
それで僕のステータスはどうなって……。」
【スキルのインストールが完了しました。】
【次にスキルのアップデートをします。】
と、ロアスの脳内から謎の声がした。
「父様!
頭の中で声が聞こえます!
これは一体?!!」
焦るロアスそして、レンが
「声ですって?!
それは…まさか!!」
レンとそれにシンヤにゴッちんも驚いていた。
「それはアタシが説明するわね?♡」
急にどこからか、ロアスを抱きしめるように現れたその人は、完璧なる造形で誰もが振り返るであろう綺麗な女性がいたのであった。
「どうもロアスちゃん♡
レンくんとシンヤちゃんの愛の女神ことフェリシアよ♡♡」
___________
どうも作者のG.Gです!
今回また新キャラ登場させて頂きました!
ここまで読んで頂き本当にありがとうございます!
ロアスの幼少編はもう少しで終了します!
なのでもう少しだけお付き合いください!
幼少編が終わればヒロインなども出てきます!
これからもよろしくお願いします!
応援いつもありがとうございます!
作者の励みになってます!
本当にいつも皆さんありがとうございます!
よければ☆などの評価も頂けたら幸いです!
朝8時と夜20時の2回投稿してます!
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