第11話 待ち望んだこと、そして予想外なこと

ロアスのステータスを5年ぶりに見ると、


=ステータス=

名前:ロアス

年齢:13歳

職業:無し

LV:68

HP:655/655

MP:3500/3500

STR:560

DEX:780

VIT:855

AGI:580

INT:880

MND:600

LUK:880

スキル:基本魔法〔火、水、土、風〕、身体強化〔大〕、魔力回復〔大〕、危機察知、気配探知、消極、心剣、器用〔大〕、現実逃避

==============

「これが僕の今のステータスかぁ!

すごい!凄く上がってるよ!!

訓練(地獄)のかいあってこんなに上がったよ!!


…ただ、何かすっごい嫌なスキルがあるけど…。

まぁ取得した理由は何となくわかるんだけどさ…なんだかなぁ……。」


ロアスはすごく喜んだ、今までの訓練という名の地獄の結果が今目の前に出てるのだ喜ばないはずはずかない。

自分で言い出したことだがそれをやる為、本当に2人はとことんやったのだ。


「さすが私の息子です!

これは上級冒険者の中でもさらに上位の実力ですよ!!

正直ここまで伸びるとは思いませんでしたがロアス良く頑張りました。」


「だな!

さすが俺の子だ!

身体強化〔大〕なんて冒険者でもなかなか現れないんだぞ?

それこそ騎士団なんて絶対居ないぜ!」


レンとシンヤが、それぞれの感想で喜んでいる。


[……。]

(そりゃ、あんだけの地獄なことしたら嫌でも成長しますよ。

お2人の容赦なさはこれからのこと考えると当たり前だと思いますがもう少し抑えても良かったはずですけどね。)


ゴッちんは心の中でそう呟いていた。

この5年間本当に一言…一言で表すなら酷かった…。

もうこの言葉しかない。


「ゴッちんが何か言いたそうですが、今日はスルーしましょう。[ゴ:ビクっ!!]

ではロアス心の準備はいいですか?

今から始皇石を使用しての作り変えをやります。

万全な準備をしてますが万が一でもあなたを死なせるようなことはしません。

私たちが絶対に死なせません。

その為に回復薬もエリクサーや、その上の女神の雫に、エルフの古の秘薬等も大量に用意してます。

正直、始皇石の作り変えにどの回復薬が効くかわかりません。

だから私の回復魔法ももちろん全力で使用します。」


レンはこの日ために自分が集められるだけの回復薬を用意した。

これでもまだ不安要素は沢山あるのだがこれ以上な物を用意することは出来ないため今できる全てのことをしたのである。


「レンが回復に専念出来るように今回俺はサポートに専念する。

始皇石を使った時に多分だが周りに被害が出るかもしれない。

だから俺は結界の方に力を使おうと思う。

それに何かあればカバーするつもりだ。」


そうシンヤは言った。

レンほどではないがシンヤも強固な結界は使える 。


「父様に父ちゃん、2人ともありがとう。

僕絶対にやり遂げてみせるからね! 」


ロアスは、2人を信頼しているこそ大丈夫。

今から死ぬかもしれない正直言えば怖いのだ。

13歳で死地に向かうのに怖いのは当たり前である。

だがロアスはどこか不思議な安心感があることに少し笑えてしまうのであった。


「ロアス坊っちゃま、私は正直今回の事は反対でした。

今のままでも充分強いのにどうして死ぬ危険まで犯すのか…。

ですが、ロアス坊っちゃまの今までの頑張りを近くで見ていたからこそ私は最後まで応援させて頂きます!

ずっと近くにいますので頑張ってください!」


ゴッちんはそうロアスにエールを送る。


「ゴッちんありがとう!

絶対成功させてくるね!!」


ロアスはゴッちんにそう答えたのだった。


「では始めます!

シンヤ!結界を!」


「了解!

《陰なる世界ー断絶ー》」


周りに深い深い闇があらわれた、シンヤのオリジナルスキルが発動したのだ。


「ロアスここに寝てください。」


そうレンに言われロアスは寝台の上に寝る。

レンもシンヤもゴッちんも心配そうにロアスを見る、ロアスは心配しないでと微笑んだ。


「ロアス…やりますよ?」


「父様お願いします!」


「では始めます!

シンヤ結界の維持お願いしますね!

ゴッちん!何かあればすぐにそこにある魔法袋に回復薬が入っているのでロアスに使ってください!」


そう指示をだし、始皇石を出してロアスに近づける。


「いきます。」


そうレンがいうとシンヤの腕と自分の腕にナイフをつきたて血を出すのであった、


「《始身体変造ーオリジン・クリイエイションー》」


そうレンが魔法を唱えた時、始皇石がゆっくり粒子になった。

シンヤとレンの血が粒子と混ざるようになりロアスに降り注ぐ。

キラキラと輝く綺麗な光景がそこにはあった、だがいつ何が起こるかわからない為3人は一瞬足りとも気を抜くことはない。

しばらくして始皇石の粒子が全てロアスに降り注ぎ終わった。

だが何も起こらない、 失敗したのか?

と、考えがよぎった時突如…ロアスの異変…いや作り変えが始まったのだ。


「ぅ゛あぁぁあぁあああぁあぁあァァアァァアア!!」


ロアスの身体が突如裂けたのだ!

裂けただけではない血が骨が飛び出すように裂け、そしてそれは全身に広がっている。


「くっ!

《神代回復ーエイジ·ゴッズ·ヒールー》」


直ぐにレンのもつ最大回復魔法を使用した、だが…、


「ぅが…ぐっ…ァァガぁぁあああああああ!!」


回復しても裂ける治っても裂けるこれの繰り返しだ。

そして裂けたところから突如、赤黒い光が出てきた。

その赤黒い光はシンヤの結界に当たっとき「ドゴーン!」と爆発した。


「なっ?!

俺の結界で爆発だと!!」


シンヤは驚いた、このシンヤの結界はどんな攻撃もそれこそ魔法も吸収する仕様でどんなことがあっても衝撃が出ないはずだからである。


「くっ!!

これほどの力が暴走するとは思いませんでした!

ゴッちん!回復薬を早く!!!」


「かしこまりました!!」


レンに言われすぐに回復薬を使おうとするゴッちんだが先程の光が裂けた先からどんどんと出てくるのでなかなか近づくことが出来ない。

ゴッちんは自分を守るような魔法やスキルは持ってないのである。

だがそれでも、


「ロアス坊っちゃまを死なすわけにはいかない!

これぐらいの攻撃なんぞ!!

しゃらくせぇーー!!!!」


ゴッちんの身体に光が当たる、そして爆発する。

中には鋭利な刃物のようにゴッちんの皮膚を切っていく。

だがゴッちんは絶対に回復袋を壊されないように自分の身を盾に1歩ずつ近づきそして回復薬をロアスにかけるのであった。


「ロアス坊っちゃま頑張ってください!

ゴッちんはずっと傍にいます!」


だがロアスの光は脅威であった。

普通のモンスターより防御力が高いにも関わらずゴッちんを傷つけていく、右耳はすでに飛ばされ指も飛ばされ胸も貫かれてもいる。

それでも生きているのは始皇種の生命力のおかげなのであろう。


「ゴッちん!

てめぇ回復薬かけたら離れろ!

てめぇも死ぬぞ!」


「そうです!

ゴッちん回復魔法が間に合わない時にかけてください!

今は私もシンヤもあなたを回復するほど余裕はないのですよ!」


「シンヤ様、レン様それは聞けません!

確かに回復魔法でも効いてますが、回復薬も一緒の方が皮膚が裂けるより早い…のです!

ロアス坊っちゃまが頑張っ……て今耐えているのに私が逃げる訳にはいきません!

続けてください!!」


ゴッちんは光に攻撃を受けながらもそう言った。


「まったくいつも逃げる癖にこんな時はカッコイイなゴッちん!」


シンヤがそう言うと結界を維持したままゴッちんに手を向ける。


「陰魔法ー闇治癒ー

ないよりマシだろ?」


と、シンヤが唯一使える回復魔法を使ったが、気休め程度の回復しか出来ない魔法であった。


「あ…ありがとうございます。

シンヤ様…。」


ゴッちんは今少しでも回復は有難かった。


「まったくゴッちんも無理しますね。

後でロアスと2人で説教です。」


「それは怖いですね…。

その時はまた逃げさせて…頂き……ます。」


光をくらいまた身体が貫かれながらも話すゴッちんにレンは言う。


「ゴッちん…1番きついのをお願いしてすみません。

こうなるとは思いもしまでした。」


「なんのこれしき…。

ロア…ス坊っちゃまに比べればこれ…ゥグッ…ぐらい。

謝…るよりお礼で……いいですよ…。」


「…ありがとう。」


「ゴッちんありがとうな。」


レンとシンヤの心からのお礼だ。


そしてロアスが、


「かァァがぁヴ あぁァァァァァァァァァァグゎァァァァアガガガァァァァ!!!!」


未だに苦しんでいるのである。

終わりが見えないこの時が何時間かに感じられる。


ーーーーーーーーー

あれから何時間だろうか時間帯もわからなくなったのがかなり前になりやがて、


「ゥグァッグ…」


ロアスの身体の裂けや光が収まってきたのだった。

そして、


カッ!!!!


急にロアスの身体が光出した。

何かの前兆なのか3人が身構えてると、


「…スゥ…スー。」


寝息をたてるロアスだった。


「成功…したのか?」


「えぇ!成功です!」


レンとシンヤは喜んだ、ほぼ死ぬと思われた身体の作り変えが成功したのだ。

気が抜けたのかその場に座り込む。

そしてゴッちんは…、


「ゴッちん終わりましたよ。

あなたも休んでください。」


「そうだぜゴッちん。

よくやった!」


だがゴッちんは立ち続けて何も言わない。


「ゴッちん?

まさか?!!」


「おい!!

ゴッちん!!」


2人は最悪なことを想像しゴッちんに慌てて近づく。

2人が近づきゴッちんの隣に来たら、


「グー…。ゴゴ…んゴ。

ンホ…グー。」


立ったまま寝ていたのであった。


「「寝てるんかぃ!!!!」」


心配して損した瞬間であったが無事であったなら良かったとホッとする。

後はロアスが起きるの待つだけである。


「お疲れ様でした。」


「だなお疲れさん!」


パンっ!と2人はハイタッチをした。


__________


どうも作者のG.Gです!

今回のゴッちんの活躍どうでしたか?

ゴリラのゴッちんカッコイイと思えたら応援よろしくお願いします!!

ロアスはどのように変わったのか次回楽しみにしててください!



いつも読んでくださりありがとうございます!!

これかも頑張って書いていきます!

応援よろしくお願いします!!

☆など頂けたら嬉しいです!

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