第6話 子育て開始、そして親と子⑤

「んッ?ロアス今何か言ったか?」


とシンヤから問われたロアスは笑顔出答えた。


「今両親2人が居たような気がしたんです。

そして応援して貰えたような気がして。」


そう聞いたレンとシンヤは少し驚いたがすぐに笑顔になった。


「案外そうかもしれませんよ?

ロアスは前にも話しましたがすごい母親が守ってくれていたんですから!」


とレンが言うと、


「その通りだな!

本当にすごい母親だったんだぞ?

だからきっとロアスのことずっと見守ってるはずさ!」


そうシンヤが言うのであった。

2人が言うのだからきっとそうなんだろう。

ロアスは母親の顔は知らないし本当の父親の顔も知らない。

だけど母親に守られそして2人に育てられたこそ、ここに居ることだけはわかる。

本当に感謝してもしきれない、どう恩を返せばいいのか今は分からないがいずれは何かで返していきたいと心の中で誓うのであった。

そして両親には今後自分の成長を見せていこうと思う。


「では、そろそろ家に帰りましょうか?

ロアスに身体を変える方法の説明をしないといけませんから。」


「そうだな。

今度は成功した時に来ればいいさ!

すぐに来ることになるはずだしな!」


と、2人が言ったので、


「そうですね!

そろそろ帰りましょう!

それに成功すれば父様の転移魔法使えるようになって自分で来れますし!

楽しみです!」


ロアスはそう明るく言った。

成功すれば…そう成功すればまた来れる。

失敗したら死ぬ…そして場合によっては2人が自分に止めをさすかもしれない。

だが嫌なことは今は考えずに前向きでいようとロアスは考えたのである。

レンとシンヤもロアスの考えがわかったのか暗い雰囲気は出さずに明るくそして優しく笑うのであった。


「じゃあ最後に手を合わせて帰りましょう!」


「だな!」


「はい!」


3人はロアスの両親の墓の前で手を合わせそしていつもの家に帰るのである。


_________

家に帰宅ししばらくするとレンが話し出す。


「ロアス、それでは方法なのですが…実はそこまで大掛かりなことではないのです。」


と、言ってきてロアスは驚いた。


「えっ?!

父様達のようなすごい力を手に入れれるのにですか?!」


「そうなんですがこれには理由がありましてね?

身体を作り変えるにはこの始皇石しこうせきと呼ばれる石を使うのですが。」


ゴトっとテーブルの上に出されたのは七色の虹のように不思議な発光を出しているロアスの拳大ぐらいの綺麗な石だ。


「この綺麗な石を使うということですね?

この石はいったい何なんですか???」


ロアスが戸惑うのは無理もないあれだけ大きく言われたのに必要なのはこの綺麗な石だと言われたら混乱しかない。

話の続きをレンが話しだした。


「この始皇石は昔一緒に戦った友の物なんですよ。

この石は分かりやすく言うと魔怪獣や聖獣にそして神獣にもある魔石と似たような物ですね。

何が違うかと言うと先程言った者たちよりもさらに上位種であり、すべてを統べると言われる始皇種オリジン·オウラルの物なんです。」


とレンからの衝撃発言である。

この世界には魔獣や魔怪獣に聖獣に神獣と強いモンスターたちがいるのだがそれよりも上位に存在する始皇種はまさに神のように君臨している。

滅多に会うこともなければ人里には現れない。

もし現れたらそこは無になると言われるほどの規格外の種族なのである。

討伐は無理とされ【出会えば国も軍も意味を成さない、諦めて死を受け止めよ。】と格言があるぐらいだ。

500年以上昔に世界を終わらせる破壊の神が現れたときに人類と戦ったとおとぎ話になるぐらい有名な種族である。


「まぁ驚きますよね?

この始皇石は普通は絶対手に入らないですから。

先程も言いましたが昔一緒に始皇種と友として戦ったことがあるのですよ。

戦いが終わったあとに餞別としてくれたのがこの石です。」


何気なく言うレンにロアスは驚きそしてシンヤに視線を移した。


「そうなんだよ!

昔一緒に戦ったんだよな。

俺もそれ持ってるし!」


シンヤもまた軽く驚くことを言うのであった。

ロアスは混乱が加速していく…8歳の子に話す内容としては濃すぎることだ。

節々におかしな事を言ってはいるのだかロアスは気づかない、いや気づけるはずもない。

そしてさらに混乱することをレンが言うのである。


「ロアスは気づいてるかわからないですが、昨日言いましたよね?

私とシンヤは異世界人であると。

ですがまだ話に続きがありまして、私たち2人は500年以上前に異世界転移してきた者なんです。」


ここに来てのさらに爆弾発言である。


「俺たち500歳以上だぜ!!♪」


と、軽い調子でVサインをしながらカミングアウトするシンヤである。

ロアスの脳がスパークしてぷすぷすと煙が出ていると錯覚するぐらい思考が停止したのは仕方ないことであった。


____________


どうも作者のG.Gです!

異世界ではやはりモンスター退治ですよね!

自分ならこういうモンスターを退治するのかと日々妄想いや想像して作品に活かせたらいいなって思ってます!

ロアスの作り変える話からの大幅のまわり道カミングアウトですが次回でちゃんと元に戻せるようにしますのでよろしくお願いいたします!


ここまで読んで下さり本当にありがとうございます!!

★などの評価頂けると嬉しいです!


投稿は朝8時と夜20時の2回で頑張って書いていきます!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る