第5話 子育て開始、そして親と子④
突然のレンの言葉にロアスは耳を疑った。
死ぬと言われたことではない、今までどんなに努力しても、そして父様と父ちゃんにも絶対に使うことが出来ないと言われていた2人の魔法と技術が使えるということにだ。
だが希望が出来たが死ぬと父様は言った。
どれだけの死ぬリスクはあるのだろうか?
何故このタイミングだったのだろうか?
そして何故この場所で言ったのだろうか?
色々とロアスの頭が混乱してる中レンは話を続けた。
「ロアス、色々と頭が混乱してると思いますが話を続けますね?」
ロアスは素直にコクリと頷いた。
「まず何故このタイミングかと言うとシンヤが先程言いましたが、昨日のあなたの気持ちを聞いてとある方法なら或いは出来るかもしれないと考えたからです。」
するとシンヤは、
「本当ならこの方法は話さえも出したくなかったんだがな…。」
レンはシンヤの言葉に頷きながら話を進めた。
「そして何故この場所に来たかというとロアスにそろそろ両親に会わせてあげたかったのと成長した姿を見せたかったというのもあります。
私たち2人はあなたの母親に最後の時大事に育てると約束をしましたからね。
その方法使った場合この約束を破ってしまうかもしれないので……。
まぁそこは私たちなりのケジメとちゃんとロアスの両親に伝えたかった。
そういうことです。」
話しを聞いたロアスはそこまで両親に気にかけていたとはと思い、涙が出そうなった。
だがレンは急に深刻な顔…いや悲痛な顔になって話を続けた。
「それとほぼ確実に死ぬであろうと言ったのは、もしも失敗した場合ロアスが耐え切れなくて死ぬか。
………それか私たち2人がロアスを殺さないといけないからです。」
その言葉にロアスは目を見開いて驚いたのであった。
いやこの言葉で驚かない人は絶対にいないであろう尊敬し大好きなレンからの殺される宣言である。
そしてシンヤは黙って話を聞いてるのでレンの言葉の真実だということの裏付けでもある。
いつものシンヤなら絶対に騒いでいたはずだからだ。
そしてロアスは、
「父様が言いたいことはわかりました。
その方法とはどういった方法なんですか?」
レンは1呼吸を置きそして、
「それはロアスの身体の作り変えです。
文字通り今のロアスの身体を私たちの魔法や技術を恐らく使えるだろう体に作り変えてしまうことが唯一の方法です。」
ロアスは正直なんだその程度のことなのかと肩透かしをくらった気分であった。
だがそんな甘くはないのであろう。
そんなことが簡単に出来る場合なら2人はやってくれていたかもしれないとロアスは考え、レンの話の続きを待った。
「ロアスはそんな簡単なことかと思ったかもしれませんが、この方法は昔実際やったことがある人達が居ましてね。
その人達は全員死にました。
正確に言えば失敗した人達は耐え切れずに死ぬか、耐えたとしてもずっと痛みが続き死にかけても死なないという一種の呪いのような状態になってしまったのです。
そうなった場合は誰かが楽にしてあげなければなりません。
その時は私たちが手に掛けたわけではありませんよ?」
そしてシンヤが、
「ロアスに話すには早すぎるかもだが…。
その時実際の研究施設に俺たちは向かったんだ。
そして研究施設に入ったら中は本当に悲惨だった。」
シンヤもまた当時を思い出したのか悲痛の顔だ。
レンも思い出したのかより苦しい顔になっていて、
「何よりもこの身体を作り変えるという理論をですね…。
考えたのは私なんですよ。
考えただけでやるつもりはありませんでしたし、何ならその理論は捨て去ってもいましたよ。
ですがどこからかその理論を見つけた人がいてその人が私たち異世界人の力を欲してやってしまったってわけです。」
ロアスは話を聞き俯く……。
レンがこんなに苦しい顔してるってことは当時の惨事に責任感じてるということだ。
自分のわがままでその嫌なことを思い出させてしまったのだ。
それがロアスにとって少なからずショックを受けていた。
「父様…。
僕のわがままからつらい話に嫌なのことを思い出させてごめんなさい……。」
そう言ったロアスは涙を流す。
だけどもレンは、
「確かに辛かったですが当時の話ですよ。
そして理論はわかっているのと対策もあるので今回話したわけです。
ただそれでも死ぬ確率はほぼ100%なのは変わりません。
守ると言ったのにこんな提案をした私たちを許してください。
ロアスの気持ちが嬉しくてこの方法を出したのですがやっぱり気乗りはしません。」
ロアスは考える…。
自分が2人の力を欲しているのは間違いない。
でもそれで2人を悲しませることになるのは本末転倒ではないか。
そう考え両親の墓の方に目を向け考え込んでいたら。
墓の方に誰もいないはずなのにそこに女性と男性が立ってるのが見えたのだ。
そして女性の方から声が聞こえたような気がした。
【[あなたの好きにしなさい…。]】
そう言われたような気がした。
目を擦りもう一度墓を見たらそこには誰も居なかった。
ロアスは心でありがとうと伝えレンに言うのだった。
「父様その方法を僕にやってくれませんか?」
その言葉を聞きレンもシンヤもクスッと困ったように笑った。
「やっぱり方法があると聞いたらロアスならやると言いますよね。」
「だな。」
2人はそう言うのであった。
「はい!
もちろん死ぬリスクも聞いていますが可能性があるならそれにかけてみたいです!
なのでその方法僕にやってください!!」
そう力強くロアスは言うのであった。
「それに今両親に応援されましたからね…。」
と最後に小さくそう呟いた。
___________
どうも作者のG.Gです!
ロアスの選択にレンとシンヤの2人は尊重しますがリスクはやっぱり何事にもつきものですよね泣
今さらなのですが投稿は毎日朝8時と夜20時と思いつく限り続けていきたいと思ってます!
よろしくお願いいたします!
星もくれたら嬉しいです!
まだまだ拙いですが応援お願いいたします!!
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