十六夜の月

第6話

「ん…っ」

大きく口を開いて、硬くなったモノを銜（くわ）え込む。

口の端から唾液が漏れて、肉の棹（さお）を伝った。

「…っ。透子、気持ちい…」

翔は腰を震わせると、応戦するかのようにして更に舌を更に奥へと埋めてきた。

大きな舌が奥で小刻みに動いている。

「ああぁ…ぁぅ」

もっと…もっと、じっくり花弁を舐（ねぶ）って。

クリトリスを唇で嬲（なぶ）って。

大きな音をたてて私の淫らな汁を啜（すす）りとって。

私の羞恥心を掻き乱して。

「ん…っ！」

ジュルルルッと顔全体を秘所に擦り付けるようにするダイナミックな愛撫に、私は思わず咥えていた肉の棒を離し翔の上で身体を大きく仰け反らせた。

ああ………

「イっ…」

ちゅぱっ

翔の唇が離れた。

放出されるはずだった高まりが行き場を失って私の内で狂ったように暴れる。

何とか内からの衝動に耐えようと、辛うじて腰を支えていた脚を自然と擦り合わせた。

もうすぐなの。もうすぐだから、やめないで。

唇を離さないで。もっと感じたいの。

「はぁ…我慢できない。透子、入れていい？」

言葉にしない私の思いに気付くはずもない翔が、私の身体をベッドに倒し、ギンギンにいきり立ったモノを宛がう。

「透子の中、入りたかった…」

「…んぅ！」

まだ望んでいなかった侵入者が、ズブズブと淫猥な音をたてて蜜壷を押し広げた。

「あっ…ああっ！」

熱い猛りに貫かれて、私は嬌声（きょうせい）をあげて翔の背中にしがみついた。

広くて汗ばんだ背中。何度この背中に腕を回してきたんだろうか。

そして、私はこれからもこの背中を抱き締めるのだろうか？

重なりあっていた身体が離れて、腹の上に熱い白濁（はくだく）が飛んだ。